若年投手向けのオフシーズン並行トレーニング計画
若年投手の並行トレーニング
オフシーズンとプレシーズンには、力学的欠陥の修正と身体パフォーマンス要素(筋力、筋パワー、有酸素性持久力、柔軟性、スピード、アジリティー、およびクイックネス)の最大化を考慮します。
オフシーズン
オフシーズンには競技によるストレスを受けないために、S&Cの強度、継続時間、および頻度を系統系に増大させ選手の強化を図ります。
投球メカニクスと腕の筋力向上のためのトレーニングと並行して、修正を施した投球セッションを開始します。
この際、オーバートレーニングを回避しトレーニングステータスの向上促進を図るために、選手の投球練習とトレーニングのルーティンを把握することが非常に重要になります。
トレーニング
トレーニングのパフォーマンスと投球の漸進を管理するために、トレーニングの変数(負荷、エクササイズ選択、エクササイズの順序、量、休息時間、頻度およびテンポ)は、マクロサイクル(数ヶ月~数年)、メゾサイクル(数週間~数ヶ月)、ミクロサイクル(1週間)の各目標に合わせ、系統的に調節しなければなりません。
例えば、高強度の上半身エクササイズ(>80%1RM)を中程度の量で行った後に、すぐ続けて投球セッションを行ってはなりません。
理由として、トレーニングを投球練習後の直前に行うと、トレーニング要求によって、かなりの神経筋系および代謝性疲労(筋線維のエネルギー源、動員、および活性化の低下)が生じます。
投手の守備練習や平地での軽い投球が予定されている日は、投球ストレスが少ないため高強度トレーニングセッションを投球スキル練習の前に組み込んでも良いとされています。
安全性の原則として
投球前の疲労による障害発生を低減するために、投球練習はS&Cの前に行うことが理想です。
第一メゾサイクル(若年投手向け)
11月1日~12月31日における若年投手向けオフシーズンの3日間並行トレーニング計画
曜日 | 投球指導 | ストレングス&コンディショニング |
---|---|---|
月 | 休み | 努力:下半身(77.5~82.5%1RM) ブルガリアン・スプリットスクワット3×8~10レップ ルーマニアンデッドリフト3×8~10レップ ラテラルランジ3×12レップ ウォーキングカーフレイズ3×20レップ コアトレーニング4~5×20レップ インターバル:自転車エルゴメーター(15分)3セット 2分(70~80RPM)、レベル5 1分(80~90RPM)、レベル8 30秒(最大RPM)、レベル10 90秒(60~70RPM)、レベル5 |
火 | ロングトス60~90フィート(約18~27m、40球) 50フィート(約15m)チェンジアップ(20球) 投球後エクササイズ |
休み |
水 | 休み | 動的:全身(50~70%1RM) スタンディング・ケーブル・パンチ3×10 スタンディング・ケーブルロウ3×10 ベンチ・ピストルスクワット4×8~10レップ シングルレッグ・デッドリフト3×12~15 バンド・ヒップアブダクション3×20 バンド・ヒップアダクション3×20 ケーブル・ヒップフレクション3×12~15 フロア・ハイパーエクステンション3×15 フロント、サイドブリッジ3×10レップ(3秒保持) 柔軟性トレーニング |
木 | ロングトス90~120フィート(27~37m、40球) 投球後エクササイズ |
休み |
金 | 休み | 努力:上半身(77.5~82.5%1RM) フラットベンチ・ダンベルプレス3×4~6レップ シングルアームロウ3×8レップ バンドD2パターン3×25レップ ハンマーカール3×8レップ トライセップスエクステンション3×8レップ プロネーション/スピネーション3×40レップ ダンベルリストカール3×40レップ コアトレーニング4~5×20レップ 競技力向上トレーニング |
土 | ビデオ撮影ブルペン30球:速球3,チェンジアップ2, 6セット 投球後エクササイズ |
投球後インターバルトレーニング(30分) 6セット 2分(65~70%MHR) 30秒スプリント 1分(65~70%MHR) 15秒スプリント 1分ウォーク 30秒スプリント |
日 | 休み | 休み |
第二メゾサイクル(若年投手向け)
1月1日~2月28日における若年投手向けオフシーズンの3日間並行トレーニング計画
曜日 | 投球指導 | ストレングス&コンディショニング |
---|---|---|
月 | 休み | 努力:下半身(70~75%1RM) ブルガリアン・スプリットスクワット3×8~10レップ ルーマニアンデッドリフト6×6レップ ラテラルランジ3×10レップ ウォーキングカーフレイズ3×30レップ コアトレーニング4~5×25レップ インターバル:自転車エルゴメーター(15分)3セット 2分(70~80RPM)、レベル8 2分(80~90RPM)、レベル10 1分(最大RPM)、レベル8 |
火 | ロングトス60~90フィート(約18~27m、60球) 50フィート(約15m)チェンジアップ(30球) 投球後エクササイズ |
休み |
水 | 休み | 動的:全身(50~60%1RM) スタンディング・ケーブル・パンチ3×12~15 スタンディング・ケーブルロウ3×12~15 ベンチ・ピストルスクワット4×12~15レップ シングルレッグ・デッドリフト3×12~15レップ バンド・ヒップアブダクション3×20レップ バンド・ヒップアダクション3×20レップ ケーブル・ヒップフレクション3×12~15レップ フロア・ハイパーエクステンション3×15レップ フロント、サイドブリッジ3×10レップ(5秒保持) 柔軟性トレーニング メディスンボールサーキット |
木 | ロングトス90~120フィート(27~37m、45球) 50フィート(約15m)チェンジアップ(40球) 投球後エクササイズ |
休み |
金 | 休み | 努力:上半身(70~75%1RM) フラットベンチ・ダンベルプレス8×3レップ シングルアームロウ3×10レップ バンドD2パターン3×30レップ ハンマーカール3×15レップ トライセップスエクステンション3×15レップ プロネーション/スピネーション3×1分間の最大レップ ダンベルリストカール3×41分間の最大レップ コアトレーニング4~5×20レップ 競技力向上トレーニング |
土 | ビデオ撮影ブルペン50球:速球3,チェンジアップ2, 10セット 投球後エクササイズ |
投球後インターバルトレーニング(15分) 7セット 15秒スプリント 90秒(60~70%MHR) 5秒スプリント 30秒(60~70%MHR) |
日 | 休み | 休み |
第三メゾサイクル(若年投手向け)
3月1日~4月30日における若年投手向けオフシーズンの3日間並行トレーニング計画
曜日 | 投球指導 | ストレングス&コンディショニング |
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月 | 軽めのトス60フィート(約18m、50球) バントのカバー 一塁三塁への対応 フィールディング |
努力:下半身(70~80%1RM) ブルガリアン・スプリットスクワット12~2レップ ルーマニアンデッドリフト6×3レップ ラテラルランジ3×8レップ ウォーキングカーフレイズ3×12レップ コアトレーニング4~5×25レップ インターバル:自転車エルゴメーター(15分)5セット 2分(70~80RPM)、レベル6 10秒(最大RPM)、レベル12 30秒(60~70RPM)、レベル6 10秒(最大RPM)、レベル12 |
火 | ロングトス60~90フィート(約18m~27m、50球) 70フィート(約21m)、チェンジアップ(30球) ビデオ撮影ブルペン30球:速球3,チェンジアップ 5セット 投球後エクササイズ |
休み |
水 | 休み | 動的:全身(50~60%1RM) スタンディング・ケーブル・パンチ3×20(高速) スタンディング・ケーブルロウ3×20(高速) ベンチ・ピストルスクワット10×5レップ シングルレッグ・デッドリフト8×5レップ バンド・ヒップアブダクション8×5レップ バンド・ヒップアダクション3×10レップ ケーブル・ヒップフレクション3×10レップ フロア・ハイパーエクステンション3×15レップ フロント、サイドブリッジ3×10レップ(5秒保持) 柔軟性トレーニング メディスンボールサーキット |
木 | ロングトス60~90フィート(約18m~27m、50球) ロングトス120~200フィート(約37~61m、45球) 50フィート(約15m)、チェンジアップ(40球) 投球後エクササイズ |
休み |
金 | 休み | 努力:上半身(70~75%1RM) フラットベンチ・ダンベルプレス10×2レップ シングルアームロウ3×10レップ バンドD2パターン4×20レップ ハンマーカール3×10レップ トライセップスエクステンション3×10レップ プロネーション/スピネーション3×90秒間の最大レップ ダンベルリストカール3×41分間の最大レップ コアトレーニング4~5×20レップ 競技力向上トレーニング |
投球後インターバルトレーニング(15分) 5セット 10秒スプリント 60秒(60~70%MHR) 10秒スプリント 60秒(60~70%MHR) 10秒スプリント 60秒(60~70%MHR) |
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日 | 休み | 休み |
MHR=推定最大心拍数(%年齢推定最大心拍数) RPM=分あたりの回転数 競技力向上トレーニング、スピード、パワー、アジリティ、リアクション、クイックネス
National Strength and Conditioning Assciation Japan May 2013Volume 20Number 4 59-60
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