大学およびプロ投手のオフシーズン、プレシーズン、試合期向け並行トレーニング
波状型(非線形)の期分けプログラムを行っていきます。 波状型プログラムでは、負荷と量を変動させつつ、動的トレーニングと最大筋力トレーニングを交互に組み込みます。
筋力トレーニング
最大筋力トレーニングとは、85%1RMを超える多関節エクササイズになります。 ※一般に、パワーを強化する多関節エクササイズが主要エクササイズとみなされ、強度設定は(%RM値)として適用されます。
動的トレーニング
動的トレーニングは、負荷を素早く加速させるトレーニングになります。 これも多関節エクササイズであり、高い力の立ち上がり速度(ニュートン/秒)の獲得を目的とします。 力特性と収縮速度の改善は、基本的に、投球パフォーマンスの重要な特性である「筋パワー」を向上させる手段となります。
オフシーズンとプレシーズン
オフシーズンとプレシーズンのトレーニングサイクルが進行するに連れて、トレーニング量と強度(<90%1RM)を低下させていきます。
※この調整は整形外科的ストレス増大にあわせたものになります。 調整により、負荷量が減り、高速レップ(多量、低負荷、および高速)可能になります。
投球腕の筋群に局所的な無酸素性回復を促進し、クレアチンリン酸エネルギー特性を改善するためにを、高速レップの日を組み込みます。
コアと腰部の筋群は定期的にトレーニングし、上肢と下肢の動作シナジー(協調的活動)の向上を図らなければなりません。
第1メゾサイクル(プロ及び大学生投手向け)
(11月~12月31日)におけるプロ及び大学生投手向けオフシーズンの4日間並行トレーニング計画
曜日 | 投球指導 | ストレングス&コンディショニング |
---|---|---|
月 | ロングトス60~90フィート(約18~27m、50球) 70フィート(約21m)チェンジアップ(20球) 投球後エクササイズ |
努力:下半身(82.5~90%1RM) ブルガリアン・スプリットスクワット6×3~4レップ ルーマニアンデッドリフト3~6レップ ラテラルランジ3~12レップ ウォーキング・カーフレイズ3×20レップ コアトレーニング4~5×20レップ インターバル:自転車エルゴメーター(15分)3セット 2分(70~80RPM)、レベル8 30秒(80~90RPM)、レベル10 30秒(RPM)、レベル10 2分(60~70RPM)、レベル8 |
火 | 休み | 動的:上半身(50~80%1RM) シングルアーム・フロアプレス3×8レップ シングルアーム・ラテラルプルダウン3×8レップ ラテラルレイズ3×12~15レップ Y-T-Iスキャプラトレーニング各3×15レップ オルタネイティング・ハンマーカール3×12レップ オーバーヘッド・トライセップスエクステンション3×12レップ 柔軟性トレーニング |
水 | ロングトス90~120フィート(約27~37m、40球) 投球後エクササイズ |
休み |
木 | 休み | 動的:下半身(50~80%1RM) ベンチ・ピストルスクワット6×6レップ シングルレッグ・デッドリフト3×12レップ バンド・ヒップアブダクション3×20レップ バンド・ヒップアダクション3×20レップ ケーブル・ヒップフレクション3×10~12レップ フロア・ハイパーエクステンション3×15レップ フロント、サイドブリッジ3×10レップ、10秒保持 インターバルトレーニング(30分)6セット 2分(60~70MHR)、1分(80~90MHR) 30秒ウォーク 30秒スプリント |
金 | 休み | 努力:上半身(80~87.5%1RM) フラットベンチ・ダンベルプレス3×4~6レップ シングルアームロウ3×8レップ バンドD2パターン3×25レップ プロネーション/スピネーション3×40レップ ダンベル・リストカール3×40レップ コアトレーニング4~5×20レップ |
土 | ビデオ撮影ブルペン30球 投球比率:速球3、チェンジアップ2、6セット 投球後エクササイズ |
競技向上トレーニング インターバル:自転車エルゴメーター(15分)5セット 2分(70~80RPM)、レベル8 15秒(80~90RPM)、レベル15 30秒(RPM)、レベル8 15秒(60~70RPM)、レベル15 |
日 | 休み | 休み |
第2メゾサイクル(プロ及び大学生投手向け)
(1月~2月15日)におけるプロ及び大学生投手向けプレシーズンの3日間並行トレーニング計画
曜日 | 投球指導 | ストレングス&コンディショニング |
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月 | ビデオ撮影ブルペン45球 投球比率:速球3、チェンジアップ1、いずれか交互に1 9セット 投球後エクササイズ |
努力:下半身(82.5~87.5%1RM) ブルガリアン・スプリットスクワット8×2~3レップ ルーマニアンデッドリフト8~4レップ ラテラルランジ3~8レップ ウォーキング・カーフレイズ4×12レップ コアトレーニング4~5×30レップ 動的:上半身(50~75%1RM) シングルアーム・フロアプレス8×3レップ シングルアーム・ラテラルプルダウン8×3レップ ラテラルレイズ3×20レップ Y-T-Iスキャプラトレーニング各3×30レップ オルタネイティング・ハンマーカール3×8レップ オーバーヘッド・トライセップスエクステンション3×8レップ インターバル:自転車エルゴメーター(15分)3セット 2分(60~70RPM)、レベル10 15秒(最大RPM)、レベル12 2分(70~80RPM)、レベル10 15秒(最大RPM)、レベル12 30秒の完全休息 |
火 | ロングトス90~120フィート(約27~37m、40球) 80フィート(約24m)チェンジアップ(20球) 投球後エクササイズ |
競技力向上トレーニング 腰部とコア3~4×20レップ 柔軟性 |
水 | 休み | 動的:下半身(50~70%1RM) ベンチ・ピストルスクワット20×3レップ シングルレッグ・デッドリフト3×8レップ バンド・ヒップアブダクション3×20レップ バンド・ヒップアダクション3×20レップ ケーブル・ヒップフレクション3×10~12レップ フロア・ハイパーエクステンション3×15レップ フロント、サイドブリッジ3×10レップ、10秒保持 動的:上半身(40~50%1RM) シングルアーム・フロアプレス3×25レップ(高速) シングルアーム・ラテラルプルダウン3×25レップ(高速) ラテラルレイズ3×25レップ(高速) Y-T-Iスキャプラトレーニング各3×25レップ(高速) オルタネイティング・ハンマーカール3×25レップ(高速) フロア・トライセップストライセップスエクステンション3×25レップ(高速) インターバル:自転車エルゴメーター(15分)3セット 2分(60~70RPM)、レベル8 15秒(最大RPM)、レベル15 2分(70~80RPM)、レベル8 15秒(最大RPM)、レベル15 30秒の休息 |
木 | ロングトス90~120フィート(約27~37m、60球) 70フィート(約21m)チェンジアップ(30球) 投球後エクササイズ |
競技力向上トレーニング 腰部とコア3~4×20レップ 柔軟性 |
金 | 休み | 動的:下半身(40~60%1RM) ブルガリアン・スプリットスクワット6×25レップ(高速) ルーマニアンデッドリフト3×20レップ(高速) ラテラルランジ3×15レップ ウォーキング・カーフレイズ3×25レップ(高速) コアトレーニング4~5×20レップ 努力:上半身(75~85%1RM) フラットベンチ・ダンベルプレス6×3~4レップ シングルアームロウ4×8レップ バンドD2パターン3×30レップ プロネーション/スピネーション3×1分間の最大レップ ダンベル・リストカール3×1分間の最大レップ コアトレーニング4~5×30レップ メディスンボール・トレーニングサーキット |
土 | 打者想定ブルペン30~40球 投球後エクササイズ |
投球後インターバルトレーニング(25分)4セット 1分(60~70%MHR) 10秒スプリント 1分 1分(60~70%MHR) 10秒スプリント 1分(60~70%MHR) 10秒スプリント 1分 1分(60~70%MHR) 10秒スプリント 1分間の完全休息 |
日 | 休み | 休み |
試合期における先発投手向けトレーニング計画
並行トレーニング計画(プロ及び大学生)
日 | 投球指導 | ストレングス&コンディショニング |
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登板日 | 試合前のブルペン投球 試合(80球超) 投球後エクササイズ |
補助ストレッチング |
1日目 | 軽めのトス 前回の試合の反省 |
その場のランジ12,8,6,4,2レップ(50,60,70,80,85%1RM) ラテラルランジ12,8,8レップ(50,70,70%1RM) DBシングルレッグ・デッドリフト12×3レップ(70~80%1RM) ケーブル・ヒップアダクション2×15レップ ケーブル・ヒップアブダクション2×15レップ ケーブル・ヒップフレクション2×15レップ スタビリティボール・リバースハイパーエクステンション3×12レップ ケーブル・ウッドチョップ3×15レップ インターバル:ポールラン20分 3~4セット ジョグ、ウォーニングゾーン2周 スプリント、ウォーニングゾーン半周 ジョグ、ウォーニングゾーン半周 スプリント、ウォーニングゾーン1周 ウォーク、ウォーニングゾーン1周 |
2日目 | ビデオを用いたサイドブルペン30~40球 投球後エクササイズ 投球メカニクスについてディスカッション |
競技力向上トレーニング メディスンボールサーキット |
3日目 | 最大距離でのロングトス(40~50球) | 上半身のレジスタンストレーニング スタンディング・ケーブルパンチ25,15,10,8,4レップ(50,60,70,77,82.5%1RM) スタンディング・ケーブルプル25,15,10,8,4レップ(50,60,70,77,82.5%1RM) ハンマーカールからダンベルプレス3×8~10レップ トライセップス・キックバック3×12レップ スピネーション/プロネーション2×1分間の最大レップ ラジアル/ウルナフフレクション2×1分間の最大レップ リストカール2×1分間の最大レップ コアトレーニング4~5×20レップ 反復スプリントトレーニング 3~5セット 5ヤード(約4.6m)、15~20レップ、レップごとに15~20秒休息 できるだけ実際の運動-休息比を再現(クレアチンリン酸の回復維持) |
4日目 | 軽めのトス ゲームプランの見直し |
長時間のウォームアップ |
登板日 | 試合前のブルペン投球 試合(80球超) 投球後エクササイズ |
補助ストレッチング |
MHR=推定最大心拍数(%年齢推定最大心拍数) RPM=分あたりの回転数 競技力向上トレーニング、スピード、パワー、アジリティ、リアクション、クイックネス
National Strength and Conditioning Assciation Japan May 2013Volume 20Number 4 59-60
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