ジャンプ
最近の研究により、跳躍高が高くなるにつれて、膝関節伸展モーメントよりも股関節伸展モーメントが一層大きく増加することが示しています。 Leesらは、「低い」「高い」「最大」の3種類に分類した強度の異なるジャンプを調査しました。 平均の跳躍高は、低い…
加速と減速が同じ場合、運動学的特性は明らかで、身体の身体の質量中心(COM)に対する四肢の位置が加速と減速との第一の違いになります。 ジュニア選手の障害予防プログラムの導入例(パワーポジションの確認、スクワット動作の習得、ジャンプから着地動作の習…
すべての動作は主に矢状面で行われますが、最近行われた2つの研究は、サイドステップにおける股関節伸展筋群の役割を調査しました。 Inabaらは、サイドステップの距離の増加に伴い股関節伸展筋モーメントが有意に増加したこと、しかし股関節外転モーメントは…
膝関節傷害には性差が認められ、特にACL(前十字靭帯)損傷では、男子より女子に傷害発生リスクが高くなります。 この理由として、男子より女子のほうが関節の緩みが大きく、筋力が弱く、固有感覚受容器機能やコーディネーション能力も低いと指摘されています。…
歩行、走行、ジャンプなど、人が移動運動を行なう際には、収縮要素(CC)、直列弾性要素(SEC)、並列弾性要素(PEC)の3つの要素が相互に作用して、効率的な運動が生じます。 例えば、CMJの最初の伸張性局面では、CCが活性化し、SECとPECが引き伸ばされ、結果とし…
前十字靭帯(ACL)断裂の大多数はスポーツ競技を行っている最中に発生しており、特にサッカー、バスケットボール、フットボールなど、ピボットやカッティング(切り返し)動作が頻繁に行われるスポーツに多くみられます。 そしてACL損傷の大多数は他の選手との激…
コア(体幹)の強化、関節の安定、バランストレーニング、ジャンプトレーニングに重点を置く神経筋系のトレーニング介入によって、膝関節の外反・内反モーメントや過伸展などの着地時の誤った姿勢を修正、改善できることが研究によって示されています。 また、…
力の立ち上がり速度あるいは「爆発的筋力」は、競技動作中に発揮される力の速度を表しています。 一般に、力の立ち上がり速度は力-時間曲線の傾きから決定され、力の立ち上がり速度の値は、素早く、強力な筋の短縮において機能的に重要になります。 例えば、…
若年アスリートが様々な競技場面において、熟練した動作を発揮するためには「歩行」「ランニング」「ジャンプ」などの基本的運動スキル(FMS:Fundamental Movement Skill)と、「キャッチ」「ホップ」「ギャロップ」などの基本的スポーツスキル(Fundamental S…
多くの競技において、短時間に大きな力を発揮する能力が必要とされ、高い力の立ち上がり速度を発揮する能力は、アスリートの総合的な筋力レベルと大きなパワーを発揮する能力とに関連することが多くなります。 Stoneらは、高い力の立ち上がり速度と大きなパ…
バスケットボールに関連する傷害の大多数は男女共通であり、男子選手と女子選手の傷害発生率も同等になります。 しかし、前十字靭帯(ACL)損傷は別であり、女子選手におけるACL損傷の発生に関しては、詳しい調査が行われています。 事実、カッティングやジャ…
デプスジャンプはプライオメトリックエクササイズの1種目で、筋や腱にエネルギーを蓄えるために、特に位置エネルギーと重力を利用する運動になります。 DJを行う際は、アスリートは高さのあるボックスから踏み出して着地し、伸張性筋活動を真っ直ぐ上方へ向…
発達的知見から理解しておくべき重要な概念は「レジスタンストレーニング」と「運動発達」の文献において用いられる用語、特に神経筋コーディネーション向上に関連する用語は、それが青少年向けトレーニングの漸進に対して用いられる場合、両者とも基本的に…
大腿四頭筋優位と傷害の関係 修正可能な神経筋制御の欠陥はしばしば女子アスリートに認められ、「大腿四頭筋優位」と呼ばれており、膝関節の伸筋と屈筋の筋力、動員、コーディネーションの不均衡と定義されます。 膝関節をほぼ完全に伸展させた着地は、一般…
SSCにはVJパフォーマンスに寄与する多くの変数があり、弾性エネルギーの貯蔵と放出、力発揮の時間(すなわち長いSSC)、短縮性筋活動での力の立ち上がり速度(RFD)、そして伸張反射の潜在的な貢献などがあります。 伸張反射は、筋紡錘が刺激を受けることにより…
これまでの研究にて言及された予備伸張の増強作用によるパフォーマンスの向上は、主に成人を対象とした調査から得られています。 青少年、とくに思春期と思春期前の若者は、筋/腱の反射の発達に関してまだ十分な成熟レベルに達していないため、同レベルの増…
多くのスポーツ関連傷害は、アスリートがジャンプのような動的活動中にバランスを失ったときに起こります。 発表されている複数の調査から、バランストレーニングによる介入を通して、傷害と傷害リスク因子が減少したこと、また競技パフォーマンスが向上した…
プライオメトリックエクササイズの注意事項 プライオメトリックエクササイズの注意事項は、プライオメトリックトレーニングを処方し指導する際の遅いSSCと速いSSCの相違になります。 遅いSSCエクササイズは、カウンタームーブメントジャンプのように、ジャン…
伸張-短縮サイクル(SSC:Stretch Shortening Cycle)と傷害 プライオメトリックストレーニングにより、青少年アスリートの筋パワーが向上し、スポーツパフォーマンスが高まり、傷害リスクが低下することが知られています。 このトレーニング方法は、伸張-短縮…
ジャンプ動作の多用により発生する、使いすぎ障害です。 大腿の前面にある大腿四頭筋は膝蓋骨、いわゆる膝の皿につながり、膝蓋骨は膝蓋靭帯を通して脛骨につながります。 膝関節を伸ばすときは大腿四頭筋が収縮して脛骨を引っ張るようになっているため、ジ…
膝蓋骨は通常一個の骨化核から発生します。ときに2個以上の骨化核が成長期に癒合せずに遺残してX線像で分裂しているように見えることがあり、これを分裂膝蓋骨と呼びます。多くは症状はなく施術の必要はありません(無痛性)。 有痛性で、スポーツや日常生…
筋線維のタイプⅡaとⅡb(「速筋線維と呼ばれる」)の割合が、タイプⅠ線維(「遅筋線維」と呼ばれる」)に比べて多いことがCMJのパフォーマンスに貢献する可能性があります。 タイプⅡ線維は、ATPアーゼの濃度がタイプⅠ線維よりも高い結果、収縮速度も速くなります…
筋収縮には莫大なエネルギーが必要になります。 歩行のような軽運動でも安静時の3~5倍、ジャンプやダッシュ運動では瞬間的に数十倍のエネルギーを必要としていますが、これらのエネルギーはすべて「アデノシン三リン酸(adenosine triphosphate:ATP)とい…
バネという言葉も、私達がスポーツをしたり見たりしていて「あの選手は天性のバネがある」「黒人選手はどうしてバネがあるんだろう」など日常的に使います。 このときのバネとは、単純にジャンプの高さを示すだけではなく、短い踏切時間で高くへ跳ぶ能力を…
プライオメトリックトレーニング 「ジャンプ高は重心の離地速度で決まる」と物理学的には言えます。 ※重心(質量M)が鉛直方向の速度Vで離地したときの運動エネルギーEkは「Ek=1/2MV2」になり、このエネルギーが重心の位置エネルギーEpと等しくなったところ…
中・長距離走を含む持久競技のパフォーマンスには、まず呼吸、循環、代謝機能が深く関わります。 ※比較的容易に測れる指標として、最大酸素摂取量(VO2max)と乳酸性作業閾値(LT)があり、最大酸素摂取量は呼吸、循環系によって作業筋に酸素を供給すること…
アスリートにとって筋力の向上を目指すことは非常に重要なことです。 スプリントやジャンプ、素早い方向転換など自分の体重を素早く移動させる必要がある場合、最大筋力の絶対値ばかりではなく、体重比に着目する必要があります。 https://nakajima-bonesett…
デプスジャンプのような高強度のプライオメトリックトレーニングにおいて、身体に対して大きな衝撃が加わります。 上記のことから、プライオメトリックトレーニングを不適切な方法で実践した場合には、障害やオーバーワークなどの弊害を引き起こす危険性があ…
プライオメトリクス(plyometrics) ジャンプ・エクササイズやメディシンボール・エクササイズに代表されるプライオメトリクス(plyometrics)は多くのスポーツ競技において必要とされる爆発的パワーを改善する為の効果的なトレーニング方法になります。 こ…
大きなパワーを発揮する能力は、ジャンプ、投てき、方向転換などを含む様々なスポーツ活動のパフォーマンスにおいて、成功に必要な基本特性のひとつと考えらます。 アスリートのパワー発揮能力を促進し、総合的な競技パフォーマンスを向上させるために、多数…