乳酸
低酸素は筋肥大を促進する要因として明らかになっており、その効果は運動を行わない場合でも認められます。 Takaradaらは、寝たきりのお客群に1日2回血管閉塞を行うと筋萎縮が有意に軽減されることを明らかにしました。 さらに、下肢を2週間不動化した状態で…
有酸素性エクササイズは、反復的で循環的な運動とみなすことができますが、そのような運動を高強度(75%VO2max)で行うと、血液と筋に乳酸が蓄積する場合があります。 この乳酸の蓄積が除去量を上回るポイントが乳酸性作業閾値であり、これは最終的には筋活…
レジスタンストレーニングの1手法としてレジスタンスサーキットトレーニング(RCT)は、ステーション、すなわちウェイトトレーニング機器を使用し、規定の休息時間を挟んで行う多様なエクササイズによって構成されます。 エクササイズの明確な数、量、負荷、…
有酸素性エクササイズは、反復的で循環的な運動とみなすことができますが、そのような運動を高強度(>75%VO2max)で行うと、血液と筋肉に乳酸が蓄積する場合があります。 この乳酸の蓄積量が除去量を上回るポイントが乳酸性作業閾値であり、これは最終的に…
当院にもある「高気圧酸素カプセル」についてご紹介をします。体と気圧は関係が深く、気圧は体調に大きく影響を与えます。酸素カプセルは気圧を上げることで、天気の良い日と同じ高気圧状態を作ります。
プライオメトリックストレーニングは爆発的な形式の筋力トレーニングであり、爆発的な動作を用いて筋パワーを向上させます。 プライオメトリックスエクササイズでは、素早い伸長性動作から短い償却局面を経て爆発的な短縮性動作を行い、伸長-短縮サイクルに…
心拍計の活用 サッカーは試合の中で運動強度が激しく上下するため、高強度の運動を少ない回復時間で何度も繰り返す間欠的な持久力が要求されます。 乳酸クリアランスなどを向上させる体力作りがサッカーの競技場面で必要な能力の向上へと繋がります。
Damascenoらの近年の研究において、8週間の筋力トレーニングを実施したところ、10km走の中盤から終盤にかけてのランニングスピードが向上し、ひいては全体的なパフォーマンスが改善しました。 この研究において、筋力トレーニング群の被験者は下肢を対象とし…
高強度エクササイズと末梢性疲労 高強度エクササイズ中の水素イオンの蓄積は、末梢性疲労の大きな原因であると考えられています。 解糖作用への依存が高まるにつれて、乳酸と水素イオンの筋内濃度が上昇しますが、カルノシンが存在すると細胞内緩衝剤として…
ロイシンとHMB すでに論じていられるように、ロイシン(BCAA:分岐鎖アミノ酸)には抗異化作用があり、骨格筋の損傷に対する防護効果をもつことが知られています。 この抗異化作用には、ロイシンの代謝産物であるHMBが大きく寄与していると仮定されており、HMB…
運動中の疲労の説明に乳酸が登場してくるのはわかりますが、運動翌日の疲労感の直接の原因は、乳酸ではありません。 乳酸は、老廃物ではなく、糖の分解代謝産物で一時的にできるもので、エネルギー源になるような大量に乳酸ができた場合には、乳酸は確かに疲…
「肝グリコーゲンが無くなる=血糖値が下がる」という状況と比べて、「筋グリコーゲンが無くなる=動けない」という状況は避けなければならない非常事態という事になります。 筋グリコーゲンを通常レベルにしておくことが、生物に非常に重要な要素であり、同様…
体内で糖質が貯蔵される過程は、食べた糖質が血液中にグルコースとなり、それが筋肉などへ取り込まれるところから始まります。 この後、まずグルコースに1つリン酸がつき、そこからリン酸が取れ、つながったものがグリコーゲンになります。 グリコーゲンは主…
短距離走のような運動をすると多く乳酸ができます。 乳酸は、酸素が不足したからではなく、グリコーゲンの分解が高まることで産生されます。 そして、乳酸は作られたら溜まるだけの疲労物質ではなく、エネルギー源として利用できる物質です。
乳酸の代謝経路はピルビン酸に戻る経路だけになり、そして、乳酸がピルビン酸に戻ってしまえば、ミトコンドリアのTCA回路に入って酸化されていきます。 乳酸は糖質の代謝過程で、一時的に産生されるもので、他の糖質と同じように、乳酸がピルビン酸からミト…
乳酸は溜まるだけの疲労物質ではなく、酸化して使えるものになります。 乳酸は身体で生じたとき、最初は酸(Lactic Acid)ですが、体内には酸性化を防ぐ機構がいろいろあり、すぐ中和され乳酸塩(Lactate)になります。 乳酸塩は疲労に関係のないエネルギー…
減ったグリコーゲン量を元に戻すには時間がかかり、これをいかに早く回復させるかが、連戦の続く時期、ハードな合宿時期には非常に重要になります。 運動が終了後すみやかにサプリメント等で糖質を補給することが大切になります。 ※ただし、大きく減った筋グ…
サッカーなどの球技において、選手は常に走っているように見えますが、実際にはボールを追って走っている選手は数人で、遠くから戦況を見ながらゆっくりと走っている選手も多いくなります。 ボールに近い場合にはダッシュをすることも多くなりますが、ボール…
短距離走のトレーニングとして、ほとんどの方はスプリントトレーニングが思い浮かぶと思います。 しかし、短距離におけるエネルギー供給系はいわゆる無酸素運動によるものだけではないという事も考慮し、酸素を使ったクレアチンリン酸再合成などの比率も高い…
乳酸が多くできるということは、多くの場合、速筋線維が動員されているということになります。 速筋線維は乳酸を作る線維であり、動員されれば、乳酸が多くできます。 速筋線維では、ミトコンドリアが少ないので、この線維が動員されれば、ミトコンドリアの…
持久的トレーニングをすると、トレーニング効果で、運動時の乳酸の産生量は低下します。 また、乳酸を酸化してエネルギー源として利用できる量も高まり、そこで、トレーニング後は運動中の血中乳酸濃度がより低い値を示すようになります。 ※また、乳酸を中和…
これまでの説明では、運動の最初はATP-CP系だけが起こっていると解釈できますが、運動の開始時に、ATP-CP系からのATP供給が多いのは確かですが、ほかのシステムは働いていないのではありません。 この7秒間というのは、全力ダッシュなどの運動時のエネルギー…
10秒未満で終わる運動前のウォーミングアップ 競技やトレーニングの内容により、ウォーミングアップとして行う強度や時間は異なります。 ウォーミングアップが不十分で体温が上昇していない場合にはその効果を期待することはできず、反対にウォーミングアッ…
ウォーミングアップの目的は障害予防とパフォーマンス向上になります。 ウォーミングアップが引き起こす生理的効果 代謝効率の上昇 体温の上昇は筋でのグリコーゲンや高エネルギーリン酸(ATP、PCr)の利用を促進させます。 グリコーゲンや高エネルギーリ…
運動は強度や時間、様式によりホルモンを分泌させます。 中でも、運動強度はホルモン分泌要因として最も重要になります。 https://nakajima-bonesetter.com/blog/post-3671
[caption id="attachment_15952" align="alignnone" width="653"] ©James Woodley Photography - www.jameswoodleyphotography.com[/caption] 負荷を徐々に上げるトレッドミルで走る場合、だんだんペースを上げると呼吸が荒くなり、運動継続が困難になりま…
軽強度の運動であれば、ATPの再合成に必要なエネルギーは、酸素で食物から得たエネルギー源を酸化してまかないます。 しかし、呼吸を止めても数十秒の全力疾走が可能にもなり、これは酸素が無い状況でもATPを合成できるからになり、瞬間的に爆発的なエネル…
同じ姿勢を長時間維持していると、肩こりや腰痛になることがあります。 デスクワークや自動車の運転をすることが多い人は、このどちらかを必ずといっていいほど経験しています。 肩凝りや腰痛の原因の一つとして考えられているのが、筋肉に対する血流量の減…
心拍数は運動強度と正の相関関係にあり、運動強度が上がれば、心拍数も上がり、それは、運動をしていれば、誰でも経験があると思われます。 ジョギングをしていてスピードを上げたり上り坂にさしかかったりすると心臓の鼓動が激しくなるのを感じ、反対にペー…
乳酸性機構でも利用される糖質、さらに体内に蓄積されている脂肪やタンパク質を水と二酸化炭素に分解する過程で発生するエネルギーを利用してADPをATPに再合成するものです。 分解の過程で酸素が使われることから、この機構を「有酸素性機構」と呼びます。 …