可動性
スポーツにおける動的ウォームアップの導入は、競技パフォーマンスの向上手段として広く定着し、支持を集めています。 動作を適切かつ正確に実行するためには、十分なレベルの可動性、安定性、および運動制限が求められます。 スクワット、ランジ、プッシュ…
肩の内旋可動性(SIRM:shoulder internal rotion mobility)を保持することは、野球、競泳、テニスなどの選手や陸上競技の投てきの選手など、オーバーヘッド動作を行なうアスリートの成功にとって重要な要素になります。
足関節の可動性(AM:ankle mo-bility)、特に背屈は、正常な歩行にとってきわめて重要になります。 アスリートは、スプリント、スクワット、ジャンプ、投てきなど多くの競技活動で相当大きな背屈可動域が必要になります。 AMが不足しているアスリートは、十分…
上肢の正常性に関して、もうひとつ見落とされがちな要素は頚椎の可動性になります。 これはきわめて重要な要素になります。 オーバーユース障害のあるクライアントでは、頸部前傾姿勢(FHP:forward head posture)が健康なコントロール群に比べ有意に多くみら…
第一に、「ある可動性トレーニングがすべてのアスリートに有効であるとは限らない。」ということです。 若年アスリートの個人差は幅が広く、各自の特徴が異なるため、アスリートに特異的ではないプログラムは非実践的であり、ほぼ効果がありません。 したが…
指導者からの補完では、エクササイズパフォーマンスを改善するために、外部から身体的なサポートを与えます。 補完は、身体的なサポートを提供することにより、アスリートに適切なフォームを認識させ、適切なフォームがどのような感覚なのかを会得させてエク…
胸部のポジションの修正は、アスリートがスクワット中にしっかり肩甲骨を後ろに引き、胸を張り、胸椎を支持する理想的な姿勢を促すことに焦点を当てます。 コーチやトレーナーにとって、初めに、肩甲骨を十分に引いていないこと、肩が前に出てしまうこと、お…
体幹のポジションの修正は、体幹の過度な屈曲および/または脊柱後弯(背中が丸くなる)に対処することが中心になります。 アスリートが体幹を過度に屈曲している場合、アスリートが姿勢を正すように「へそを真っ直ぐ前に向けなさい」または「体幹を真っ直ぐに…
建設的なフィードバックをアスリートに与える事で、アスリートが股関節を水平に保持することに集中し、中外側に関節が傾くことで観察される、左右どちらか優位な側による過度な代償傾向に対応する助けとなります。 「身体を傾けず真っ直ぐに」や「股関節を左…
スクワット中は一貫して足の側面と踵に体重をかけ、足裏全体を床から離さないことが推奨されます。 特に、弱点の本質的な原因が主に神経筋系にある場合は、「踵を浮かせないように」「踵を床に押し付けなさい」「踵より後ろに腰を下ろしなさい」というような…
下ろす段階は、体幹をしっかりと起こしたまま股関節を曲げること(ヒップヒンジ)から始まります。 スクワット中の適切な下降動作の修正テクニックには、望ましい下降動作パフォーマンスを達成するための身体的な刺激と固有感覚的な刺激の両方が含まれます。 …
適切な深さでは、大腿骨は床と平行の高さよりやや下、股関節は後方に引かれ、脛骨は床に対し垂直で、足裏全体が完全に床についています。 バックスクワット中に最もよくみられる弱点は、ボトムポジションが浅すぎることになります。 この弱点に目標を定めた…
可動性ドリルは「動的柔軟性エクササイズ」または「動的ストレッチング」と呼ばれることが多く、いずれにせよ正しく選択すれば、運動前のあらゆる目標を達成するために活用できます。 全身ウォームアップに分類される可動性ドリルは、可動域全体を通して行う…
運動前の可動性トレーニングは、若年アスリートにとって運動学習の効果的な方法になります。 アスリートが「通常」のトレーニングや試合とは別に、リハビリテーションやプレリハビリテーションの運動セッションを完了するよう指示されることが多く、修正エク…
ウォームアップの時間が可動性をトレーニングする恰好のタイミングであることは確実ですが、最小限の時間で最大の利益を提供するドリルやその他のトレーニング刺激を選択することが重要になります。 大部分のアスリート、特に若年アスリートは、十分なウォー…
股関節外転可動性(HAM:hip abduc-tion mobility)は、股関節内転筋群の筋長と股関節外転筋群の筋力に依存し、より重要でありながら一般的に看過されている下肢の機能要素になります。 HAMの制限は、鼠径部挫傷の危険性増大と関連されています。 内転筋群の可…
多くの若年アスリートは、股関節の屈曲可動性(HFM:hip flexion mobility)を積極的にトレーニングすることが少なく、スプリントに必要な股関節の屈曲可動域に達することができなくなっています。 HFMが不足していることが多いために、アスリートは通常、必要…
通常、腰椎の過度の可動性には問題(コアの不安定性)があるとみなされていますが、適切な胸椎可動性(TSM:thoracic spine mobility)は、上肢および腰椎の双方の正常性にとって不可欠になります。 TSMの制限と肩のインピンジメントは、特に肥満の人において、慢…
肩の可動性のアンバランス 研究では、オーバーヘッドスポーツの参加者における肩の可動性のアンバランスが取り上げられています。 RTの活動中に必要な頭上動作は通常、腕を外転、外旋させたハイファイブポジションが要求され、それが肩の機能障害に関連づけ…
急性および慢性の肩の傷害 急性および慢性の肩の傷害に関しては、それら両方の病因に関連があるとされる変数が明らかにされ、内因性または外因性のリスクとして分類されています。 RTの結果生じる関節と筋の異常な特性などの内因性リスク因子は、傷害のリス…
サイドライイングクロスアームストレッチ サイドラインクロスアームストレッチでは、ストレッチする側を下にして側臥位をとり(これで肩甲骨を安定させる)、腕を90°外転させ、その姿勢をとったら、反対側の腕を(肘の辺りをつかんで)胸の前を横切るように引き…
十分な可動性と軟部組織の伸展性を重視する現代的な修正エクササイズの技術は、大部分のストレングス&コンディショニング(S&C)プログラムにおいて、現在、比較的よく取り入れられています。 具体的にいえば、若年アスリートに対して、各種可動性傷害の予防と…
肘関節の伸展と肘関節外反モーメントの関係 三次元運動解析研究により、体幹のピーク回旋時における肘関節の伸展と肘関節外反モーメントの増大との関係が明らかになりました。 肘外反トルクは、MER(肩関節最大外旋)直前にピーク外反負荷が起こる瞬間、肘関節…
[caption id="attachment_16434" align="alignnone" width="635"] The University of Iowa baseball team participates in their strength and conditioning program Wednesday, Feb. 5, 2014 at Carver-Hawkeye Arena in Iowa City. (Brian Ray/hawkeyespo…
体幹の固定機能としてインナーユニット(腹横筋、内腹斜筋など)が注目されていますが、競技スポーツにおいてはインナーユニットの固定性のみで動作を固定するのは非常に困難であると考えられます。 ※大きい可動性と強い負荷にさらされる競技スポーツにおい…