Nakajima整骨院Official Blog

世界中の治療やトレーニングを研究してます。2013年アスリートの治療に特化したNakajima整骨院を横浜市に開業。🇦🇹元SV Hornトレーナー/柔道整復師/NASM-PES/NSCA-CPT/初級がい者スポーツ指導員/WFA Periodization Specialist。

ハムストリング損傷の解剖生理学(損傷後は至適筋長が減少し、ピークトルクが非損傷脚よりも大きな膝関節屈曲角で発生する)

大多数のハムストリング損傷は、筋原線維が腱と重なる近位の筋腱接合部(Musculotendon Junction:MTJ)に沿って発生します。 ほとんどの急性挫傷と同様にハムストリング挫傷は筋と腱の断裂より、実際に損傷するのはMTJに隣接する筋組織になります。 損傷直…

腱スティフネスが増大する理由(コラーゲン原線維の「波状構造が失われる」とスティフネスが増加し、腱全体のスティフネスも増加する)

腱スティフネスが増加する2つめの理由として、コラーゲンの波状(クリンプ)構造の減少になります。 これもまた、腱の微細構造の変化であり、スティフネスの増加要因になります。 腱のコラーゲン線維は並列に詰まっていますが、それらは真っ直ぐではなく波打っ…

アキレス腱障害と伸張性トレーニング(腱の疼痛知覚を低下、細胞間情報伝達を通じてコラーゲン沈着、基質成分回復を促がし治癒を向上させる)

アキレス腱障害はオーバーユースを原因とする変性過程であり、炎症細胞は存在しませんが、コラーゲン線維構造が変化することによって腱が負荷パターンの変化に対応しきれなくなります。 コラーゲン線維の損失に加えて線維の架橋結合も失われるために、腱の強…

アスリートのスティフネスとコンプライアンス(人体器官におけるスティフネスの大きさとスポーツパフォーマンスの様々なパラメータの間には、強い相関関係が存在するとされている)

Zatsiorsky&Kraemerは腱のスティフネス(剛性)は一定であるが、一方で筋のスティフネスは可変的であり、発揮された力に依存的である(受動的な場合は伸展し、能動的な場合は硬直する)と説明しています。 特にプライオメトリックスなどのトレーニングにより、…

子どものジャンプパフォーマンス(思春期前の子どもは、反動作中にかがみ込む深さに違いがみられること、離地の際に(重心線に対して)より後方に傾いた姿勢をとることに、このような違いは、かがむ際に可動域(ROM)が制限されている)

これまでの研究にて言及された予備伸張の増強作用によるパフォーマンスの向上は、主に成人を対象とした調査から得られています。 青少年、とくに思春期と思春期前の若者は、筋/腱の反射の発達に関してまだ十分な成熟レベルに達していないため、同レベルの増…

プライオメトリックストレーニングの漸進に関する留意点(筋-腱スティフネスに十分に配慮して、エクササイズを漸進させる必要がある)

プライオメトリックトレーニングの留意点 プライオメトリックストレーニングに関するこれらのすべての留意点により、筋-腱スティフネスに十分に配慮して、エクササイズを漸進させる必要があります。 スティフネスが高ければ、予備活性が増大し、その結果、筋…

脊髄損傷(SCI)における身体能力向上の目標(報告されている傷害の60%近くが肩と肘で発生しており、20%以上の車椅子競技者が手根管症候群を経験している)

身体能力の目標 SCIお客がエクササイズを行なう場合、身体能力面での目標は他の人々と同じになります。 すなわち、機能的能力の向上、健康リスク因子の低減、セルフイメージの向上になります。 トレーニング目標には、筋力/筋持久力、有酸素性能力、関節の柔…

プライオメトリックスにおけるエネルギーの貯蔵とは(腱に蓄えられる弾性エネルギー(EE)はストレッチショートニングサイクル(SSC)現象を支えるきわめて重要なメカニズムである)

腱は伸張することによりエネルギーを貯蔵し、反動によりエネルギーを解放する能力がある 腱は伸張することによりエネルギーを貯蔵し、反動によりエネルギーを解放する能力があるため、直列弾性要素(SEC)内のエネルギーの貯蔵にとってカギとなる重要な部位で…

自重トレーニングの利点(ほとんどの自重エクササイズは、多関節を用いて固定した身体部位から負荷を遠ざけたり近づけたりするクローズドチェーンエクササイズになり、クローズドチェーンの動作のほうがより機能的であり、一度に複数の筋群を強化できる)

ウェイトトレーニングと自重トレーニング フリーウェイトやマシンなどの伝統的なトレーニング方法は、筋力向上に確実な効果をもたらしますが、バイセップスカールなどのポピュラーなエクササイズは単関節のみが関与するオープンチェーンエクササイズであり、…

年齢と腱の柔軟性(幼い子どもの腱構造は最も柔軟性が高く、成人はスティフネスが大きく、年少の少年の腱における伸張は特に高く、筋の横断面積当たり0.35MPa以上で、他の2群より著しく高くなる)

Kuboらは、3つの異なる年齢集団における腱の柔軟性を調べました。 その結果、幼年者と年長の少年、そして成人男性の間で筋の柔軟性に有意差があることが認められました。 報告によると、幼い子どもの腱構造は最も柔軟性が高く、成人はスティフネスが大きく、…

投球のキネティックチェーンと投球速度(ボールリリースにおける手の最高速度は、肩関節の最大外旋と肩関節の最大外旋モーメント、ピーク肘関節伸展速度の大きさと相関関係がある)

[caption id="attachment_17345" align="alignnone" width="627"] The Woodlands pitcher Devin Fontenot works to a Kingwood hitter during their game at KHS on May 1, 2015.[/caption] 投手の連鎖的な力発揮システム 投手の投球腕のピーク角速度と球速…

脊椎系の機能とコア(体幹)トレーニング(上肢および下肢動作中、上肢および下肢の筋が活動する前に、「腹横筋」が先行して活動する)

コアトレーニングの目的とは 理論的には、コアトレーニングはパフォーマンスを向上させ、障害を予防し、腰椎の損傷を治癒するために行われます。 McGillによると、「よく鍛錬されたCoreは至適パフォーマンスと障害予防に欠かせない」と言われています。 競…

伸張-短縮サイクル:SSC(伸張反射による短縮性筋活動が生む収縮力が増強され、この反射は運動神経の興奮レベルと動作の振幅の小ささに影響する)

伸張-短縮サイクルパフォーマンスのための伸張性トレーニング 筋が抵抗に打ち勝つことを求められる際(短縮性筋活動によって収縮することを求められるとき)、それを実行する能力は、短縮性筋活動の前に伸張性活動が行われているかどうかにより決まるとされて…

野球施術・野球肘に関連づけられる力学的欠陥(成人の場合、投球側の肘は平均64Nm の外反トルク(肘内側を開く回旋力)に耐えなければならない)

投球動作のバイオメカニクス理解の重要性 肘内側の慢性障害の場合、メカニクスを調節するためには、投球動作のバイオメカニクスについてより深く、理解する必要があります。 投球パフォーマンスと受傷リスクを管理するためには、下半身の踏み込みによる最適…

スポーツにおけるバネとは何か?(腱と筋肉の弾性要素にどれだけ大きな力(弾性エネルギー)を貯め込むことができるか)

バネという言葉も、私達がスポーツをしたり見たりしていて「あの選手は天性のバネがある」「黒人選手はどうしてバネがあるんだろう」など日常的に使います。 このときのバネとは、単純にジャンプの高さを示すだけではなく、短い踏切時間で高くへ跳ぶ能力を…

トレーニング後のタンパク質摂取の重要性

筋線維には、毎回のトレーニングによって微細な断裂が生じるため、その修復を速やかに進めることは、次のトレーニングを充実した内容にするために非常に重要になります。 その際、筋肉の細胞膜にも損傷が生じ、細胞内の各種タンパク質が血液に漏出してしまい…

競技における動作のスピードと筋力を決める要因(筋力と加速度)

スピードとパワー 多くのスポーツでは、まず動作のスピードが筋力より重要になることが多く、例えば、野球のピッチングではボールをリリースする瞬間の指先のスピード、バッターではボールをとらえる瞬間のバットスピード、ジャンプ系競技では離地の瞬間の重…

人間の筋肉が理論上発揮できる筋力(解剖学的、神経学的、生理学的)

人間の筋肉が発揮できる力 人の骨格筋が、最大限どの程度の力を発揮できるかは、生体内での最大筋力を計り、次にMRIなどで筋横断面積を測り、さらに関節の構造や、筋が骨のどの位置に付着しているかなどを考慮して単位横断面積(1c㎡)当たりの筋力を推定す…

治癒過程でのコラーゲン(膠原線維)と関節可動域制限の相関関係

関節に関係する組織 関節に関係する組織の中でも、関節包や靭帯、腱など多くの器官の基本となる結合織(ほかの組織に入り込んでそれをつなぎ合わせたり、あるいは組織と組織との間を埋めるような役割を果たす組織)は様々な種類や構造、性質を持っています。…

プライオメトリックトレーニングの神経生理学的作用(伸張反射)と力学的作用(ゴルジ腱反射)

プライオメトリックトレーニング 短時間に大きなパワーを発揮する能力(爆発的パワーの発揮能力を高くする)を向上させるのに有効なトレーニング方になります。 筋肉が伸張性収縮を素早く行った直後に短縮性収縮を行う「ストレッチ・ショートニング・サイク…

レジスタンストレーニングの障害予防・機能解剖学的観点(反復回数8~12回のトレーニングを行う方が結合組織の大きさ、太さ、強度を増大させる)

障害を起こしやすい姿勢 レジスタンストレーニングの初心者が最初に最も障害されるおそれのある部位は腰部・脊椎になります。 とくに、腰椎(L4-5)または仙椎(L5-S1)の椎間板ヘルニアが多く見られます。 通常、胸椎部が背側、腰背部は前部にカーブを描く…

爆発的パワー発揮を効果的に向上させるプライオメトリクストレーニングの神経学的・生理学的理論

プライオメトリクス(plyometrics) ジャンプ・エクササイズやメディシンボール・エクササイズに代表されるプライオメトリクス(plyometrics)は多くのスポーツ競技において必要とされる爆発的パワーを改善する為の効果的なトレーニング方法になります。 こ…

野球施術・野球肘の疼痛における解剖学的機能評価

内側部の疼痛の機能評価 関節としては椀尺関節に起因する痛みが出現します。 骨性には、変形、骨棘、内側側副靭帯の石灰化などによって痛みが出現します。 靭帯性には、内側側副靭帯の損傷による痛みが考えられ、外反ストレステストや荷重テストにより疼痛が…