競技における加速と減速
加速と減速
加速と減速が同じ場合、運動学的特性は明らかで、身体の身体の質量中心(COM)に対する四肢の位置が加速と減速との第一の違いになります。
ジュニア選手の障害予防プログラムの導入例(パワーポジションの確認、スクワット動作の習得、ジャンプから着地動作の習得を順序立てて行い、自体重による下肢筋群強化、体幹、バランス、アジリティ、プライオメトリックの要素を織り交ぜることが望ましい)
スプリントの加速局面と減速局面における接地の運動学的差異
運動学的特性 | 加速局面(0~10m) | 減速局面(0~5m) |
---|---|---|
接地点に対するCOMの位置 | 前 | 後 |
ステップ長 | 短 | 短 |
ステップ幅 | 広 | 広 |
ステップ頻度 | 高 | 高 |
制動局面 | 最小化/消滅 | 最大化 |
推進局面 | 最大化 | 最小化/消滅 |
関節スティフネス | 増加 | 減少 |
支持期 | 延長 | 延長 |
着地距離 | 最小化 | 最大化 |
接地時間 | 長 | 長 |
支持期の主たる筋活動 | 短縮性 | 伸張性 |
遊脚期 | 最小化 | 最小化/消滅 |
地上移動時における減速の目的は、最小限の時間でできるだけ大きな力を用いて身体の推進力(質量×速度)を減少させ、完全な停止か新たな方向への運動を生じさせることになります(力×時間=質量×速度)。
前方への推進力に抵抗するためには、接地時の適切な関節角度と筋張力とが必須になります。
初期の力を吸収するメカニズムとしての役割があるため、減速においては脚の運動学がきわめて重要になります。
素早い減速は限られた歩数で発生することが理想ですが、関節にかかる応力をできるだけ減らし、大きな応力をできるだけ減らし、大きな伸張性の力を吸収して身体を安全に減速させるために、小刻みなステップが利用され、したがって素早い減速時には、一般に、より大きな制動力と接地回数が観察されます。
引用・索引Weaver L,Balance in Nerballers,Auckland,New Zealand:Auckland University of Technology,2005.49-51
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