RPEスケールの信頼性
Dayらは、セッションRPEスケールの信頼性を調べる研究において、高強度(H:%1RMで4~5レップ)、中強度(M:70%1RMで10レップ)、低強度(L:50%1RMで15レップ)のレジスタンストレーニングの運動強度を、セッションRPEを用いて評価しました。
その結果、セッションRPEのスコアは、HがMおよびLのトレーニングに比べて高くなりました(H:6.9±1.4、M:5.2±1.5、L:3.3±1.4)。
これは、高強度で低レップのパフォーマンスのほうが、低強度で高レップのパフォーマンスよりも難度が高いと知覚されることを示しています。
Sweetらも、これと同様の結果を報告しています。
Singhらは、セッションRPEの有効性を評価する研究において、複数セットからなる筋力(S)(90%1RMで3セット×5レップ)、筋肥大(HT)(70%1RMで3セット×10レップ)、およびパワー(P)(50%1RMで3セット×5レップ)の各トレーニングプロトコルにおける努力の度合いを、セッションRPEを用いて数値化しました。
その結果、セッションRPEのスコアは、P(3.2±1.4)がHT(6.4±1.6)および、S(5.9±1.8)に比べて有意に低くなりましたが、SとHTとの間に有意差はありませんでした。
RPEスケールを用いる有効性
Mcguiganらも、セッションRPEスケールを用いる有効性について調査し、複数セットからなる高強度(H:75%1RMで6セット×10レップ)および低強度(L:30%1RMで3セット×10レップ)のレジスタンストレーニングセッションにおける努力の度合いを、セッションRPEで数値化しました。
その結果、2つの強度レベルの間に有意差がみられました(H:7.1に対しL:1.9)。
以上の研究のうち、統計学的な信頼性の評価を報告しているのはDay、Mcguiganらのみですが(級内相関関係はそれぞれ0.88と0.95)、それでもすべての研究が、レジスタンストレーニングの強度を定量化する手法として、セッションRPEの信頼性を肯定する結論を下しています。
引用・索引Issurin V.New horizons for the methodology and physiology of training periodisation Sports Med 40:189-205.2010

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