反応性酸素分子種(ROS)
反応性酸素分子種(ROS)の一過性増加は、細胞の適応と生存を助長しますが、長期にわたるROS産生はシグナル伝達経路に異変を起こし、タンパク質分解や細胞死につながります。
活性酸素ストレスが長期の骨格筋の不活動でも発生することや不活動条件下での酸化還元の障害が、筋萎縮や筋核アポトーシス(細胞死)による筋リモデリングを制御していることはよく知られています。
逆に、不活動性筋萎縮は細動外抗酸化物質濃度の増加で遅らせることが可能になります。
不活動性筋萎縮と酸化ストレス
不活動性筋萎縮は、酸化ストレスがひとつまたは複数のタンパク質分解経路に関与していると考えられます。
どのようにROS産生が筋線維の同化作用(運動トレーニング)や異化作用(筋萎縮)のシグナリングを果たしているのか?この対極を説明する機序は、産生された活性酸素種の差異、ROS産生の時間パターン(急性位、慢性)、ROS産生の部位、負均等性などに手がかりがある可能性が考えられます。
引用・索引Irrcher I Ljubicic V Hood DA Interactionsbetween ROS and AMP kinase activity in the regulation of PGc Transcription in skeletal muscle cells Am J Physiol Cell Physiol296:C116-C123.2009

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