プロピオニルL-カルニチン(PLC)とは
プロピオニルL-カルニチン(PLC)は、間欠性跛行の施術に用いられており、ヨーロッパでは処方薬になります。
PLCは、1日あたり6gの静脈内注射に反応して血中NOを増加させることが示されています。
グリシンプロピオニルL-カルニチン(GPLC)は、PLCとアミノ酸であるグリシンとが分子結合したものであり、現在は食品成分/サプリメントとして販売されています。
1日あたり4.5gのGPLCを経口摂取すると、決勝NO(NO3-+NO3-によって測定)の増加をもたらすことが研究により報告されています。
この結果は、レジスタンストレーニング経験のある男性を対象としたものであり、GPLCは現在商品として販売されている運動栄養補助食品の多くに含まれています。
NO増加作用の機序
PLCとGPLCによる明らかなNO増加作用の機序は、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸オキシダーゼ活性の低下によって媒介されるとみられています。
ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸オキシダーゼはスーパーオキシドラジカラルを生成し、NOと相互作する可能性があります。
その結果としてNOの生体利用率が低下し、同時にペルオキシ亜硝酸が形成される可能性があります。
PLCが内皮型NOの合成を増加させることも近年報告されていますが、これはNO産生の増大へつながります。
引用・索引Richard J.Bloomer Cardiorespiratory metabolic Laboratory The University of Memphis Mempis Tennessee