頚部痛
頚部痛(NP:Neck Pain)は、一般集団においてよくみられます。
軽度のNPの有病率を6ヶ月間でみると、ほぼ40%になり、NPのある人々の間では、37%が慢性的な症状を訴え、23%が頻発性の症状を報告しています。
一般人と比較して、アスリートが特にNPのリスクが高いというわけではありませんが、フリーウェイトの使用は、頸部の障害を起こす危険因子のひとつと認識されています。
首は驚くほど可動性が高く、体幹、上肢、頭部の交差路の役割を果たしています。
頭頸部の滑らかな運動と方向性は、環境に対する位置覚に必要になり、これらのメカニズムが機能するためには、筋と感覚の制御が少なからず必要になります。
NPの有病率と機能的な仕事を行なう際の頸部の重要性を考慮し、トレーニングや施術を調整することが必要になります。
むち打ち症
むち打ち症は交通事故や転倒などによる外傷の後に発症することが多く、この傷害は、頭部がある方向に、続いて逆方向に強い力で一気に動かされた場合に起こります。
このとき下層の軟部組織の損傷が起こることも多く、大きな痛みを伴う可能性があります。
クライアントは激しい疼痛を訴えることが多くなりますが、時間の経過に伴い痛みは軽減します。
症状は両側性の場合も片側性の場合もあり、動きに応じて様々なレベルの痛みを感じます。
安定を確保するための教育、姿勢、通常の活動への復帰、エクササイズ、疼痛軽減の方法などに関するアドバイスが、関連症状の減少に有益な影響を及ぼすとされています。
引用・索引Florida Hospital Sports Medicine and Rehabilitation Orando Florida
Bachele T and Earle R,eds,Essentials of Strength Training and Conditioning.Champaigh,IL,Human Kinetics,2008 397-402