プライオメトリクスとスクワット
筋力およびパワーパフォーマンスを向上させる可能性が示唆されているもうひとつのウォームアップルーティンは、プライオメトリックエクササイズ群になります。
1RMエクササイズの前にプライオメトリックスによるウォームアップルーティンを実施する大きな利点は、狭い場所できわめて手早く行える点にあります。
下肢のプライオメトリックエクササイズとして、両足タックジャンプとプラットフォームデプスジャンプがあります。
Masamotoらは、高強度のプライオメトリックエクササイズを低量セット行なうウォームアップルーティンが、トレーニング経験のある男性アスリートにおいて1RMバックスクワットのパフォーマンスを向上させることを見出しました。
この研究によって、プライオメトリックエクササイズによる神経筋の刺激と動的筋パフォーマンスとの間には相関関係があることが明らかにされました。
ウォームアップとしてのプライオメトリクス
Terzisらによる最近の研究には、動的下肢エクササイズの運動前準備としてプライオメトリックスを用い、そのデータを報告しています。
その結果、40cm高のボックスからの5回連続ドロップジャンプが、スクワットアンダーハンドショットプットスローのパフォーマンスを向上させることが報告されました。
この調査結果は、活動後の増強作用(Postactivation potentiation:PAP)現象によりもたらされた可能性があります。
PAPとは、筋の収縮履歴を利用してその後の筋活動の機械的パフォーマンスに影響を及ぼすものです。
引用・索引Strength and Conditioning Research Limited Loughborough Leicestershire United Kingdom

パフォーマンス向上のためのダンベルトレーニングーオリンピックリフティングを効率的にマスターできる
- 作者:Allen Hedrick
- 発売日: 2020/07/02
- メディア: 単行本(ソフトカバー)

NSCA 高校生のための体力トレーニングマニュアル ≪写真と動画でよくわかる!≫
- 作者:NSCA ジャパン
- 発売日: 2019/01/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)