身体前面および背面のセラーペ
身体のコアの知見
身体のコアはこの数十年間、多くの議論や論争の的となってきました。
研究者や施術家はこれまで、コアの機能について様々な理論を唱え、また様々なトレーニング方法を提案しています。
一部のグループは、脊柱を安定化して疼痛を抑える上で、例えば、腹横筋(TVA)や腰筋などの単独の筋が、歩行やリフティングのパターンに重要な役割を果たしているとの説を唱えました。
その後、一部の臨床家や教育者によって、「ドローイン」動作やTVAの活性化など、特異的なコアトレーニング方法が提案されました。
これらのアプローチをめぐっては賛否が分かれますが、その妥当性や有効性についてはMcgillが幅広い議論を行っています。
そのほか、例えば、不安定なサーフェスを使用するなど、様々な方法でコアをトレーニングすることや、より幅広いグラウンドベースのトレーニング方法に関して、より幅広い機能面からコアを考察する必要があります。
コアの論争
「コア」がこの数十年、多くの議論や論争の的となってきたことを踏まえ、コアをふたつの部分に分けて考えます。
ひとつは、肩と股関節の球関節に挟まれた体幹、すなわち伝統的にコアとみなされている部分になります。
骨盤、脊柱、および胸郭に付着する筋群は多くの機能を実行しますが、この初期段階の議論においては、一般的に動作の停止を担うものとします。
そしてコアのもう一つの部分は、肩関節から股関節を交差するように走り、上肢と下肢につながる筋群によって構成され、この部分は機能の強化を担います。
その大きさと剛性を帯びる能力により、コアは四肢にとって、特に上肢にとって一種の土台の役割を果たします。
ほとんどの競技動作において、大部分のパワーを生み出すのは股関節の筋群になります。
このパワーは運動連鎖によって上へ向かい「硬く」なったコアを通じて腕に伝達されます。
スティフネス(硬さ)は、安定性と効率的な力の伝達に不可欠な条件であり、また傷害予防のカギを握る要素になります。
引用・索引Behm D Drinkwater E Willardson JM and Cowley PM Canadian Society for Exercise Physiology Position Stand The use of insability to train the core in athletic and non athletic conditioning Appl Physiol Nut Mechb36:109-112.2010
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