複眼器とは、眼球の働きを助け、眼球を保護するものです。
眼球の周りにある眼瞼、結膜、涙器、眼筋、眉毛などが複眼器となります。
①眼瞼(まぶた)
カメラでいえばシャッターに当たり、眼球の前にある可動性の皮膚のひだで、眼球の保護や光刺激を遮断します。
②結膜
まぶたの運動を円滑にする働きをしていて、血管や神経に富み、貧血の有無を見るのに便利なところです。
結膜炎
結膜が、静菌・ウイルスの感染や外傷などによって炎症を起こしたののを結膜炎といいます。
③眼筋
4個の直筋と、2個の斜筋からなり、眼球を眼窩の中に固定したり、見たいと思う方向へ自由に動かします。
④涙器
涙は涙腺から分泌され、眼球の前面を潤し、内眼角に集まり、涙点→涙小管→涙嚢→鼻涙管を通り外鼻孔から約3㎝のところの下鼻道に開口し、鼻腔へ流れます。
涙の役割
涙は悲しいときばかりでなく、絶えず分泌しています。睡眠時はほとんど分泌はありませんが、一日約2~3mlが分泌されています。
涙の働き
・眼球の表面の洗浄
・異物を流し乾燥の防止
・表面を滑らかにして光学的性質の保持
・血管をもたない角膜の栄養
・ph約7.4弱アルカリ性でリゾチームなどの殺菌成分を含み、結膜嚢を清潔に保つ
涙は、塩からい
涙の大部分は水で、固形分早く1.8%、少しのたんぱく質、尿素、糖、塩分などを含み、その浸透圧は生理食塩水に近いため、口に入ると塩からく感じるのです。
引用元:目でみるからだのメカニズムP157