重曹と血液緩衝能
重曹は血液緩衝能の増進を目的に使用される制酸薬(アルカリ化物質)になります。
高強度エクササイズが乳酸の産生を増大させ乳酸は血液と骨格筋の細胞質のph(水素イオン指数)を低下させます。
重曹は緩衝剤に分類され、重曹の補給の有効性は、科学的論文で議論されています。
もし重曹の補給が効果的であるとすれば、それはおそらく、持続時間の長い高強度運動(例えば、100%ピークパワー以上の大きな力を少なくとも2分間発揮する)か、または複数回の高強度エクササイズと最小限の回復時間で構成されたワークアウトを行うときであるとされています。
重曹の利点
サプリメントとしての重曹の利用について要点をまとめると、Hoffman&Stoutは、重曹の補給(0.3~0.49g/kgを投与)は、短時間の高強度エクササイズのパフォーマンスとトレーニングを向上させるとされています。
しかし、この投与量は下痢、吐き気、嘔吐などの不快な副作用を伴いました。
これらの副作用を避けるために投与量を少なくすると、運動パフォーマンスは改善されませんでした。
サプリメントに重曹を利用したいと思うアスリートは練習中に摂取し、使用た投与量でのパフォーマンスへの効果と副作用をしっかりとモニタリングすることが推奨されます。
練習中に試験的に摂取した場合に、副作用が少なくパフォーマンスが増強されることが明らかになれば、重曹を試合前のサプリメントとして利用できます。
引用・索引School of Physical Education and Exercise Science University of South Florida Tampa Florida