亜硝酸塩の生理学反応
あらゆる野菜、特に葉物野菜とBRに多く含まれる硝酸塩は、筋の収縮性の増大、血圧低下をもたらす低酸素性血管拡張、さらに運動中の酸素需要の減少など一連の生物学的反応をもたらすことが知られています。
さらに筋活動とグルコースの吸収を促進し、それによりパフォーマンスが最適化される可能性があります。
BRを1回摂取した場合、摂取後最大5時間までは、上述の血行動態反応のすべてが一時的に促進されます。
さらに、4~15日以上補給を続けると、反応がより一層促進され、血行動態の改善が示されます。
運動耐性の向上と亜硝酸塩
研究によると、4~6日以上BRからの食事性硝酸塩を摂取することにより、前述の生物学的反応すべてが促進され、その結果、運動耐性が向上することが示されました。
運動耐性向上の範囲は高強度運動において最大16%で、段階的な自転車エルゴメーター試験において、被験者がBRまたはプラセボを摂取した場合を比較した結果、疲労困憊までの時間が延長されることが明らかになりました。
現在の研究は主として、長時間運動における酸素需要がどのように減少するかを確定することに焦点を絞っており、Vanhataloらの研究によると15日以上のBR補給に対する被検者の収縮期、拡張期BPと平均動脈BPも測定し、研究者が発見した事実は、8日間のBR補給に対する最大の影響は、全末梢血管抵抗の指標であり、その低下は活動中の筋への酸素供給の増加をもたらす可能性があります。
引用・索引Bailey SJ Fulford J Vanhatalo A Winyard PG Blackwell JR Dimenna Fj Wilkerson DP Benjamin N and Jones AM Dietary nitrate supplementation enhances muscle contractile iefficiency during knee extensor sxercise in humans J Appl Physiol 109:135-148,2010