限界まで追い込むトレーニング
失敗するまで行なうトレーニング
一流のジュニアアスリートを対象として、6週間の上半身トレーニングプログラムを実施した別の研究もあります。
研究では、6RMベンチプレスにおける筋力と6RMベンチスローにおけるパワーに対して、失敗するまで行うトレーニングと失敗まで追い込まないトレーニングが及ぼす影響について検証されました。
この研究でも両群の全トレーニング量を等しくしましたが、失敗するまで行うトレーニング群は、最終レップで補助者による補助が必要となるように、1セットあたりのレップ数を多く(失敗するまで行うトレーニング:失敗するまで追い込まないトレーニング=6:3)、全セット数を少なくました(失敗するまで行うトレーニング:失敗するまで行わないトレーニング=4:8)。
研究者らは、失敗するまで追い込まないトレーニング群に比べて失敗するまで行うトレーニング群では、トレーニング後の6RMベンチプレスの筋力と40kgベンチスローの平均パワーの向上が有意に大きかったことを報告しています。
これらを考え合わせるとどちらの研究も、失敗するまで行うトレーニングを利用する短期レジスタンストレーニング(11週間以下)は、プラスのパフォーマンス適応を引き出す可能性があることを示しています。
失敗するまで行なうトレーニングと失敗するまで追い込まないトレーニング
失敗するまで行うトレーニング後にパフォーマンスの増大を報告した研究から考えると、失敗するまで行うト、レーニングの利用は好ましいとされています。
Willardsonらのレビューによると、まず失敗するまで行うトレーニングを6週間行い、その後、失敗するまで追い込まないトレーニングを同期間行う方法を勧めています。
これは、失敗するまで行うトレーニングによる利益を最大化すると同時に傷害とオーバートレーニングのリスクを最小化するためです。
また、トレーニングプログラムにバリエーションをもたらす点においても役立ちます。
引用・索引Willardson JM Norton L and Wilson G Training to failure and beyond in mainstream resistance exercise programs Strength Cond J 32:21-29,2010
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