Nakajima整骨院Official Blog

世界中の治療やトレーニングを研究してます。2013年アスリートの治療に特化したNakajima整骨院を横浜市に開業。🇦🇹元SV Hornトレーナー/柔道整復師/NASM-PES/NSCA-CPT/初級がい者スポーツ指導員/WFA Periodization Specialist。

傷が治るまで

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創傷治癒

怪我をして治っていくまでのヒトの自然の治癒力はとてもすばらしいです。

 

傷ができたとき、最初に出血を止めるよう、血液が固まって止血します。

 

それから、炎症期で炎症反応という初期反応が起こります。

 炎症期

血液が固まるのは、血液に含まれる血小板などの血液凝固因子の働きによるものです。

 

血小板などが傷口に集まり糊付けするように傷口をふさぎます。

 

そして、凝血塊の中の細菌などの病原菌を殺していきます。

 

これは、血小板や組織から放出されるグロースファクターやヒスタミン、プロスタグランジン、ブラジキニンなどのが放出され、創傷部付近の毛細血管がゆるくなり、血管内の成分が創傷部へと漏出していきます。

 

血管内から送られてきた細胞成分として、白血球、好中球です。好中球は創内部の細菌を殺していきます。

 

さらに、時間が経つと、マクロファージ(大食細胞)という、白血球の仲間が創内に集まり好中球でも殺せなかった細菌を取り込み殺したり、きれいにしてくれる働きがあります。

 

通常、このように自然と創傷部は清浄される力があります。

 

これらの組織成分の働きによって浮腫が起こったり、赤くなったり、熱感、痒み、痛みが出ますが炎症期にが付き物です。

 

グロースファクター

大食細胞から最も中心的に分泌され、たんぱく質の一種で、細胞内に働きかけて傷を治すための細胞の遊走や分裂を促進する物質。

 

同じ物質でも場合によっては、傷の治りを遅らせたり、さまざまな細胞に働いて違う働きをさせる。

 

大食細胞が最も中心的な働きをしますが、白血球や血小板、創傷部の組織細胞からも同一のグロースファクターが分泌されることがあります。

 

ヒスタミン、プロスタグランジン、ブラジキニン:毛細血管に対して血管壁をゆるめる作用で、炎症性物質、血管作動性物質と呼ぶ。

 

このように炎症期には損傷付近の毛細血管を拡張させ血管内の病原菌と戦うための成分を漏出し、細菌などの病原菌を倒し、きれいにしていく過程です。

 

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増殖期

マクロファージ(大食細胞)から分泌された、グロースファクターによって増殖期がコントロールされます。

 

グロースファクターの働きで線維芽細胞が遊走分裂します。

 

線維芽細胞はコラーゲン線維を作る働きをしていて、コラーゲン線維が血管内皮細胞という細胞がグロースファクターの働きで遊走分裂して出ていき、たんぱく質の合成が起こり肉芽組織ができていきます。

 肉芽組織

肉芽組織ができていくとき、大量にビタミンCと亜鉛が大量消費されます。

 

この時期は、細菌に対して抵抗力のある組織ですが、コラーゲン繊維が出来ている過程であるため線維が細く方向もバラバラなため、まだ崩れやすく出血しやすい組織です。

 

ここまでの働きは、炎症期から適切なメカニズムによって行われた際順調に進んで行くもので、働きを傷害すると傷は慢性化し、治りにくくなります。

 

ここまでの過程だけでも、たんぱく質、コラーゲン、ビタミンC、亜鉛など体の中でさまざまな栄養素が頑張って働いています。

 

栄養面での偏りは、ケガを慢性化させる要因にもなります。

リモデリング期(成熟期)

増殖期で肉芽組織ができると、表皮ができ、傷がふさがっていきます。

 

グロースファクターの働きで刺激された表皮細胞によって表皮ができていきます。

 

 肉芽組織内では、増殖期でつくられたバラバラで壊れやすかったコラーゲンが再び作られ、太くて丈夫なコラーゲンがきちんと配列され、同時に細くもろい毛細血管も壊されて、数を少なくし規則的な配列を持つようになります。

 

 新しい細胞へ生まれ変わり、傷がふさがるまでの過程をリモデリング期といいます。


流れは、グロースファクターというたんぱく質の一種が大きな働きをしていて、炎症期がスムーズに行われてることから始まっています。

 

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 中島恵