RFDとRE
HoffらとStorenらは、筋力と持久力トレーニングを実施後にRFDが向上し、RFDの向上はREの向上と関連していたことを明らかにしています。
このようなRFDの向上は、プライオメトリックスと持久力の同時トレーニングにおいても観察されています。
加えてこれらの研究では、REのとRFDが同時に向上しています。
このような研究結果は、ランニングパフォーマンスにおけるRFDの重要性をさらに指し示すものになります。
エネルギー消費とRFD
Hoffらは両者に関連性が認められる理由について、RFDが向上すると、標準的な最大下運動の強度が相対的に低下し、結果的にエネルギー消費量が低下する可能性を示唆しています。
さらに、Storenらは、RFDの向上が運動単位の活性化をより最適化し、一定の走速度において動員される運動単位が減少する可能性を示唆しています。
また、Saundersらの研究は、プライオメトリックストレーニングの実施後、時速18kmのランニングペースにおけるREは向上したのに対し、時速14kmと16kmにおけるREの向上は認めらなかったと報告しています。
著者らは、プライオメトリックストレーニングが時速18kmにおけるREのみ向上させた理由について、ランニングスピードが上がると、運動への寄与度において筋腱構造の弾性機構がが収縮機構を上回る可能性を示唆しています。
そのため、プライオメトリックストレーニングが神経筋系にもたらす有益な効果は、低いランニングスピードにおけるREには影響を及ぼさないと考えられています。
引用・索引Effects of Performing Endurance and Strength or Plyometric Training Concurrently on Running Economy and Performance37-45