ジャンプ動作の多用により発生する、使いすぎ障害です。
大腿の前面にある大腿四頭筋は膝蓋骨、いわゆる膝の皿につながり、膝蓋骨は膝蓋靭帯を通して脛骨につながります。
膝関節を伸ばすときは大腿四頭筋が収縮して脛骨を引っ張るようになっているため、ジャンプなど膝を伸ばす動作を行うと膝蓋靭帯に張力が加わります。
また、着地においては膝が曲がろうとする勢いに対してブレーキをかけるため、着地の際も膝蓋靭帯に張力が加わります。
ジャンパー膝は、ジャンプ動作を多用する仕事や競技において多く発生します。
症状
ジャンプ、着地を繰り返すうちに膝蓋骨と膝蓋靭帯の付着部分に炎症が発生し、運動時に痛みを感じるようになります。
膝前下部(膝蓋腱)や膝蓋骨周囲に限局性圧痛、腫脹などがみられます。
膝関節屈伸時などで痛みを訴え安静時痛はあまりみられません。
施術
施術は保存料療法がほとんどです。予防や症状の軽減に大腿四頭筋、ハムストリングスやかかわる筋のストレッチを行い膝蓋腱への負担を減らしましょう。膝周辺の疾患はたくさんあります。
症状に原因を理解し施術、予防をおこなうことが大切です。
清田恵
引用元:病気がみえるVol11運動器・整形外科P344