バイオバンディング
LTADモデルの限界
LTADモデルの限界に対処し、それに代わり、青少年の身体発達モデル(YPD:Youth Physical Development)と名付けられたパラダイムが提案されました。
YPDモデルは、子どもと思春期の若者のトレーナビリティに関して、青少年の運動能力の発達と成熟の影響に関して理解するために、より一層包括的かつ詳細な枠組みを提供しています。
YPDモデルの主要な主張は、すべての体力特性は小児期と思春期を通してトレーニングに対し反応するということです。
しかし、最も効果的なトレーニング様式は、発育と成熟の起こる生理学的適応を補完するトレーニングになります。
「相乗的適応(Synergistic Adaptation)」
「相乗的適応(Synergistic Adaptation)」といわれるように、この原理は、アスリートのトレーニングプログラム(技術要素が獲得されていると仮定する)と、成熟段階を補完するトレーニング刺激をアスリートに経験させる必要があるということになります。
思春期前には、筋力とパワーの最適な増大は、神経筋コーディネーションの促進を通して達成されます。
思春期の間また思春期後の筋力とパワーの最大の増大は、神経適応と構造的適応の両方の組み合わせを通して達成されます。
後者はホルモンや代謝の変化、トレーニング刺激そして栄養などを含む様々な因子の組み合わせに起因します。
PAH(予測最終身長)に基づくバイオバンディングの観点からは、<85%の青少年は思春期前と考えられ、トレーニングプログラムは主に、筋力とスピードとパワーを高めるために神経適応を促進するように作成することが望ましいとされます。
PAHの85~95%の間にいる青少年は、思春期の半ばから後半の段階になります。
したがって、プログラムは、神経的変化と構造的変化の両方を促進するように調節すべきになります。
PAHの95%以上の青少年は、思春期後期であり、筋肥大を通して実質的なパフォーマンスの向上を達成することがより一層可能になります。
引用・索引Albuquerrue Mr Franchini E Lage GM Da Costa Vt Costa IT Malloy Diniz LF The relative age effect in combar sport Ananalysis of Olympic judo athletes1964-2012 Percept Mot Skills 121:300-308.2015
U.S. Soccer Bio-Banding Initiative

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