若年男子サッカー選手に傷害をもたらす動作
若年男子サッカー選手に傷害をもたらす動作は、走動作、ひねり動作、回転動作、過度の伸張動作、および着地動作になります。
そのような動作を実行する際の神経筋コントロールが変化することが受傷機序と考えられています。
神経筋コントロールとは、関節で生じる動作と力に備えて、あるいはそれらに反応して動的制御を働かせ、機能的な関節安定性を提供すること、と定義されています。
神経筋コントロールが低下すると、受動的な靭帯構造に過度のストレスが加わり、その強度の限界を超えた結果、機械的損傷を引き起こします。
女子選手に特異的にみられるアンバランスの問題
女子選手に特異的にみられるアンバランスの問題としては、大腿四頭筋優位、片脚優位(左右差)、靭帯優位(膝関節の外反動作)、および体幹優位(コアの機能不全)が明らかになっています。
さらに、受傷したプロ男子選手における基本的運動スキルの低下、片脚ジャンプおよびバランステストのスコア低下、ならびに男女学生の動的バランス課題における下肢の左右差の拡大が傷害の正の予測因子として特定されています。
以上のことから選手の神経筋コントロールを評価することは、彼らの動作「スキル」のより優れた指標であり、それによって複数の機能低下が認められた場合、受傷リスクが上昇していると考えられています。
女子選手に関してはエビデンスが蓄積されつつあるのに対し、若年男子サッカー選手の受傷につながる危険因子を、成長と成熟の様々な段階において明らかにした先行研究は少ないため、さらなる調査が必要です。
引用・索引Michaud PA.Renaud A,and Narring F, Sport activities related to injuries A surver among 9-19 year olds in Switzerland,Inj Prev 7:41-45,2001.
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