エラスティックバンドと運動単位
運動単位の増加は、動作の伸張性局面と短縮性局面の両方における筋活動の増加という形をとって表れます。
このような筋活動の増加は、エラスティックバンドが神経筋系に与える独自の刺激に起因します。
可動域と動作速度
加えて、エラスティックバンドを用いたトレーニングは、動作の可動域にわたり抵抗を加速させる能力にも負担をかけることができます。
これは、フリーウェイトを用いるトレーニングとは対照的で、なぜならば、フリーウェイトを動かすために必要な力と、フリーウェイトを動かし続けるために必要な力は、後者の場合、力積を考慮する必要があるため、同じではないからです。
そして、フリーウェイトに対するエラスティックバンドの比率が高くなると力積の量に影響が生じます。
筋肉の収縮要素を助けるのは動作速度の速さになります。
そして、すべての物体の加速はその物体を動かすために必要な力に比例し、その物体の質量や慣性力に比例し、その物体の質量や慣性力に反比例することを考えると、筋の速度発揮能力を向上させるためにはエラスティックバンドが適切なトレーニングとなる可能性があります。
パワー発揮とエラスティックバンド
エラスティックバンドのもう一つの利点は、RFD(筋の立ち上がり速度)を高めることによる動作の補助効果になります。
RFDは、パフォーマンスを握る鍵と考える事が多く、短い時間に筋力を発揮するアスリートは大勢います。
トレーニングでのバンドの利用がRFDに及ぼす影響に絞って調査した研究では、バンドの利用によるRFDの向上が報告されています。
結果が得られる理由については下記の複数のメカニズムが主張されています。
- ピーク速度局面の延長
- 伸張−短縮サイクルの向上
- 人体の動作を支える軟部組織における弾性エネルギーの貯蔵の増加
引用・索引Anderson CE,Sforzo GA,and Sigg JA,The effects of combinig elastic and free weight resistance on strength and power in athletes,J Strength Cond Res22;567-574.2008
Pre-Training Muscle Activation for Soccer Players