高強度インターバルトレーニング
サッカーは高強度運動を繰り返し行う間欠的なスポーツとして特徴づけられます。
そのため、トレーニングを試合の身体的要求に合致させるためには、短い休息時間で反復的な高強度活動を行う能力に重点を置く必要があります。
高強度インターバルトレーニング(HIIT:High-intensity interval training)は、同じ力学的運動と持続時間を使って連続的に行うトレーニングに比べ、有酸素性能力と無酸素性能力をより大きく改善できることが報告されています。
さらに、HIITのトレーニング様式は、伝統的な継続的な方法の約半分の時間しか必要としないため、選手の意欲と継続を促しやすく、技術的また戦術的な練習の時間を増やせる利点もあります。
またHIITは、基本的に、その重要性を後述するタイプ(タイプⅡ線維の動員による)筋力とパワーに弊害をもたらす可能性が低くなります。
高強度持久力トレーニングの様式
HelgerudらとHoffらは、特にVO2maxの増加をもたらす高強度持久力トレーニング様式を推奨しています。
すなわち、90~95%HRmaxでの運動を4分間づつ4回、70%HRmaxで3分間の回復を挟んで行うトレーニング様式になります。
Helgerudらは、プロサッカー選手のVO2maxの向上を意図した4種の持久力トレーニングによる介入を比較しました。
トレーニング郡 | プロトコル | トレーニング前のVO2max(ml/kg/分) | トレーニング後のVO2max(ml/kg/分) |
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ロングスロー・ディスタンスランニング | 70%HRmax(137±7bpm)で45分間の連続走行 | 55.8±6.6 | 56.8±6.3 |
乳酸閾値ランニング | 乳酸性作業閾値(85%HRmax,171±bpm)で24.25分の連続走行 | 59.6±7.6 | 60.8±7.1 |
15/15インターバルランニング | 90~95%HRmax(180~190±6bpm)で15秒のインターバル走を15秒の積極的休息を挟んで47レップで行う。休息は70%HRmax(140±6bpm)のウォームアップ速度で走る。 | 60.5±5.4 | 64.4±4.4 5.5%の向上 |
4×4インターバルランニング | 90~95%HRmax(180~190±6bpm)で4×4分のインターバル走。休息は70%HRmax(140±6bpm)で各3分。 | 55.5±7.4 | 60.4±7.3 7.3%の向上 |
引用・索引Helgerud J, Hoydal K, Wang E, Karlsen T, Berg P, Bjerkaas M, Simonsen T, Helgesen C, Hjoth N, Bach R, and Hoff J. Aerobic high-intensity intervals improve VO2max more than moderate training. Med Sci Sports Exerc 39: 665–671, 2007.
HIGH INTENSITY INTERVAL TRAINING! | Man City Pre Season Training Day 2