試合期または実践期
このブロックの期間は最長35週続くことがあり、トレーニングの強度と量は様々で、競技日程にい応じて容易に変更できます。
この期の目的は、身体的なピークに近い状態に選手を維持することですが、シーズンを通して筋力レベルをさらに高めることさえできるという主張もあります。
Hofman&Kangらは、アメリカンフットボール選手の筋力(1RMスクワットとベンチプレス)がシーズン中に有意に向上したことを報告しています(n=53名、シーズン中のレジスタンストレーニングを>80%1RMの強度で週2回)。
しかし、アメリカンフットボールとサッカーは生理学的要求が異なるため、サッカーは有酸素性運動としての特徴がより際立つ競技であり、高いレベルの疲労とコルチゾール濃度を伴います。
そのようなサッカーにとって、目標は筋力低下を最小限に抑えることといえます。
試合期のメゾサイクルの例
インシーズン(試合期) | |||||
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セッション1 | 負荷 | セット数 レップ数 |
セッション2 | 負荷 | セット数 レップ数 |
ラックプル | 70%1RM | 5×3 | パワークリーン | 80%1RM | 5×3 |
1/2バックスクワット | 90%1RM | 3×3 | ボックスジャンプ | BW | 5×5 |
ストレートレッグデッドリフト | 75%1RM | 3×8 | ステップアップ | 75%1RM | 3×6 |
ベンチプレス | 80%1RM | 3×6 | ワイドグリップチンアップ | BW | 3×6 |
- 代謝とコンディショニング:SSGと反復スプリント/TMT(運動比1:6~1:4)
- 加速とスピード:最大スプリント5、10、15m(ローリングスタートとスタティックスタート)
- プライオメトリックトレーニング:(短いGCTと最大跳躍高に重点)デプスジャンプとバウンド(両側、片側、多方向)
- アジリティ:反応ドリルとSSG
- 個人の修正および体幹トレーニングをセット間またはセッションの最後に行う。
BW=体重、SSG=ミニゲーム、TMT=戦術的代謝トレーニング
移行期
競技シーズンを終えると、体系的なトレーニングを始める前の過度期があります。
この積極的休養の期間は、筋疲労や神経疲労、さらに心理的疲労など、あらゆる疲労を取り除くために使われます。
この時期は、非構造的で低強度、少量のレクリエーション活動が推奨されます。
引用・索引Hoffman J and Kang J. Strength changes during an in-season resistance training program for football. JStrength Cond Res 17: 109–114, 2003.
Tactical Periodisation | The Secret to Mourinho's Success | | Mourinho's Game Model

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