1週間のミクロサイクルの提案
この特定の週の運動負荷の中で、理想的な運動強度と戦術的な原理を達成するために、具体的な例が提案されています。
試合2日前
試合の2日前のトレーニングに関しては、スピード持久力の維持が優先されます。
したがって、カウンターアタックの機会を増やすことができるように、1対1のミニゲームに1名の中立な選手を加え、そうすることで、ボールのポゼッションを失った選手を尻目に、活動のスピードを上げることができます。
試合前日
5日目の試合前日のセッションでは、主な目的は回復になります。
したがって、制約を設けたミニゲームを用い、両チームの選手に対してそれぞれスペースを限定し、ボールを回す回数を増やし、ランニング量を増やさないようにします。
試合4日前
試合の4日前のセッションでは、小さな試合形式が提案されています。
このような試合は、運動強度を高め、ターンや相手選手とのコンタクト回数を増やすため、特異的な筋力や高強度の有酸素性能力のトレーニングに適しています。
試合3日前
最後に、週半ば(試合の3日前)の試合では、運動量を増やし、運動強度を減らすことを目指しています。
したがって、ミニゲームはより大きな形式が推奨され、この場合、ディフェンスのカバーと組織力の向上を目的として2つのゴールを使う試合が提案されています。
ここに挙げたミクロサイクルの例は、数週間にわたり日曜に1試合だけを行なうスケジュールに基づいています。
これは、運動量と運動強度を維持するという考え方に従って、刺激の特定の形式に基づき、標準的な週間パターンを示すことができます。
引用・索引Delgado-Bordonau JL, Mendez-Villanueva A. Tactical periodization: Mourinho's best- kept secret? Soccer J 1: 28–34, 2012.

「戦術脳」を鍛える最先端トレーニングの教科書 欧州サッカーの新機軸「戦術的ピリオダイゼーション」実践編 (footballista)
- 作者:山口遼
- 発売日: 2020/04/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)