Nakajima整骨院Official Blog

世界中の治療やトレーニングを研究。2013年アスリートの治療に特化したNakajima整骨院を横浜市に開業。🇦🇹2017~SV Horn (Austria) Physio/柔道整復師/NASM-PES/NSCA-CPT/初級がい者スポーツ指導員/WFA Periodization Specialist。

女子アスリートの競技特化リスクとは(ひとつの競技種目に特化した練習やトレーニングは、オーバーユース障害と燃え尽き症候群のリスクを高める可能性がある)

思春期の女子アスリートにおける競技種目特化のリスク

思春期の女子アスリートにおける競技種目特化のリスク

ひとつの競技種目に特化した練習やトレーニングは、オーバーユース障害と燃え尽き症候群のリスクを高めます。

 

特化には、3つの重要な要素が含まれます。

 

それは、1年を通して8ヶ月以上トレーニングを行なうこと、主要な1種目の競技に集中すること、その競技を極めるために他のすべての競技を止めること、になります。

 

3つのうち2つに該当するアスリートは特化度は中程度であり、1つだけに該当するアスリートは特化度が低いといえます。

 

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オーバーユース傷害パターンと女性アスリート

Straccioliniらは、2,133名の子供(5~17歳)の後ろ向きカルテ審査を用いて、様々なタイプの傷害の性別による違いを調査し、思春期の女子はオーバーユース傷害が多く、大きな男女差がみられることを裏付けました。

 

しかし、一般的に、団体競技やコンタクトスポーツに参加することの多い男子に比べると、女子の多くは個人種目に参加していることも報告されています。

 

負傷した女子の間で、63%がオーバーユース障害を、37%が外傷性傷害を報告したのに対し、男子の間では、オーバーユース障害は42%だけで、58%が急性外傷を経験しました。

 

オーバーユース障害の中では、ほぼ25%が重度のオーバーユース障害で、医師の診断により、少なくとも1ヶ月間はスポーツへの参加を休止するように勧められています。

 

この種の傷害には、腰椎または四肢の圧迫損傷、肘靭帯の損傷、骨軟骨性損傷および高リスクの骨端軟骨(成長板)損傷が含まれていました。

 

高校のサッカー、バレーボール、バスケットボールの女子選手546名を調査した研究では、競技種目の特化と膝蓋大腿疼痛との間に相関が認められ、この割合を膝前部痛の他の原因(膝蓋腱炎、骨端炎など)についてみると、1種目への参加を報告した女子との差はさらに広がり、4倍にも達します。

 

Myerらも、膝蓋大腿疼痛の有病率が女性アスリート100名あたり16.3名であることを明らかしました。

 

これらの症状のあるアスリートは将来的にACLの損傷リスクが高いことを示唆するエビデンスがあるため、膝蓋大腿疼痛を有する女性アスリートはいっそう深刻になります。

 

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引用・索引Myer GD, Ford KR, Di Stasi SL, Foss KD, Micheli LJ, Hewett TE. High knee abduction moments are common risk factors for patellofemoral pain(PFP)and anterior cruciate ligament(ACL)injury in girls: Is PFP itself a predictor for subsequent ACL injury? Br J Sports Med 49: 118–122, 2015.


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