カフェイン
遺伝子型とカフェイン
近年のデータにより、遺伝子型の相違が、カフェインの代謝およびカフェイン摂取に対して生じるパフォーマンスの向上に変化をもたらす可能性が示唆されています。
カフェインは、代謝酵素チトクロームP450 1A2により肝臓において代謝されますが、その代謝は個人間で著しい違いがあります。
このチトクローム遺伝子の片方が置換されている人ではカフェインの代謝が遅くなるのに対し、対立遺伝子がホモ接合型の人はより急速にカフェインを代謝します。
カフェインのエルゴジェニック効果
最近の報告によると、習慣的なカフェインの摂取は遺伝子型と関係があり、それがカフェインの生理学的効果における個人の反応の違いを説明する可能性が明らかになりました。
初期のデータは、カフェインが持久力エクササイズ中の脂肪分解を促進し、筋グリコーゲンを節約することを明らかにし、また、高強度で短時間のエクササイズは、糖質の供給量には制限されないことが示されています。
したがって、カフェインのエルゴジェニック効果を説明するには、別のメカニズムが必要になります。
しかし、カフェイン摂取が運動単位の動員を増やすことは知られていますが、多くの研究は、一時的なカフェイン摂取が、ウィンゲートテスト中の神経筋の活性化(筋電図活動)、最大下の等尺性運動、または最大握力運動には効果がないことが示されています。
カフェインと脳
カフェインのエルゴジェニック効果が起因する筋以外の部位は、脳である可能性があります。
Davisらは、カフェインがアデノシン拮抗薬として働くことにより、中枢神経系(CNS)の興奮作用が疲労を遅らせることを報告しました。
アデノシンは筋の収縮活動により増加する細胞成分で、受容体と結合することにより神経単位の興奮とシナプスの伝達を抑制し、覚醒を低下させ、眠りを促進します。
雄のラットでは、疲労するまでの運動継続時間は、カフェインのほうがアデノシン作動薬に比べ60%長くなりました。
アデノシン受容体はタイプⅠ線維(遅筋)に多く存在するため、高強度のレジスタンストレーニングやスプリントなど、タイプⅡ線維(速筋)に依存する活動におけるパフォーマンス向上の可能性を低下させる可能性はあります。
引用・索引Strength&Conditioning Journal Volumes32 Number1 pages15-20

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