蚊は、約1億5000年前から存在する、双翅目の昆虫です。
吸血で嫌がられるだけでなく、恐ろしい病気を媒介します。
蚊とは
一度に跳べる距離は15~50ⅿ、時速8kmで跳びます。
メスは羽を震わせて440Hzの音を出しオスを呼びます。
人から発生するにおいや炭酸ガスで近寄り、温度や湿度、色、形、動きなどを感知して吸血します。
メスは、産卵時の栄養源として吸血を行い、1回で自分の体重と同じくらいの量の血を吸います。
オスは、植物に汁を吸って生活します。
蚊は、産卵から羽化までで31℃で9日、26℃で11日、21℃で13日、と条件がそろえば爆発的に増加します。
都心部の発生源として、雨水ますや道路の側溝からの発生が増えています。
蚊の吸血メカニズム(流れ)
①口針を皮膚内に刺し、毛細血管に挿入
②唾液を注入(唾液の役割:血液凝固阻害作用・麻酔作用)
●かゆみ:異物の注入によるアレルギー反応
●病気を媒介:病原性ウイルスや、病原虫が含まれている唾液が注入されることで感染します。
③血を吸引
④十分吸血した後、動物から離れてじっとしています。
蚊の種類
アカイエカ:住宅地に多く、夜間活動性です。フィラリアを媒介。
コガタアカイエカ:住宅地に多く、夜間活動性です。日本脳炎を媒介。
チカイエカ:都心化の進んだところに多く、夜間活動性です。
ヒトスジシマカ:ヤブ化の代表で、昼間活動性です。デング熱やジカ熱を媒介します。
蚊による害
最も恐ろしいのは、蚊に刺されることで、感染症に感染することです。
デング熱
デング熱またはデング出血熱は、デングウイルスを保有しているネッタイシマカやヒトスジシマカに刺されることによって感染します。
熱、頭痛、筋肉痛などがみられることが多く、熱が下がったところに発疹が出ます。
ヒトからヒトに直接感染することはなく、ヒト→蚊→ヒトで感染が成立します。
ジカ熱
ジカウイルスを保有するネッタイシマカやヒトスジシマカに刺されることによって感染します。
マラリア
マラリア原虫を保有するハマダラカに刺されることによって感染します。
ウエストナイル熱
ウエストナイル熱ウイルスを保有するアカイエカやヒトスジシマカなど43種いる蚊に刺されることによって感染します。
蚊用虫ケア用品の使い分け
エアゾール:見つけた蚊をすぐ殺虫
線香・マット・液体式・電池式・プッシュ式:部屋に入ってくる蚊を殺虫
線香・エアゾール:ヤブ蚊対策
殺うじ剤・エアゾール:蚊の発生源(ボウフラ)対策
虫よけ用品(蚊用虫ケア用品)の使い分け
体に使用し蚊に刺されるのを防ぐ:エアゾール・スプレー・液体・ジェル・ティッシュ
服の上から使用し虫を防ぐ(不快害虫用):エアゾール・スプレー
携帯して蚊に刺されるのを防ぐ:虫よけ装具
体につけて虫を防ぐ(不快害虫用):虫よけパッチング
蚊取り線香とは
線香の燃焼基材に練り込んだ有効成分を火の熱によって空気中に放出させるシステムです。
燃焼時に発生する煙がキャリアーとなり、部屋中に有効成分が拡散します。
長所
速効性があり、広い空間でも効力を発揮し効き目が最後まで持続します。
短所
火を使い、煙による目、鼻への刺激感やヤニの発生によって汚れる。
1巻で約7時間と短い。