骨の成長期にある思春期~青年期に、関節軟骨の下にある骨(軟骨下骨)が骨壊死を起こし、正常骨の母床から離断するもので、スポーツ障害として発症します。
離断した骨軟骨片が関節内に遊離して関節内遊離体(関節ねずみ)となることもあります。
肘や膝、足に好発する他、まれに大腿骨頭などでもみられます。
治療には長期を要しますが、適切な治療を行わなければ、変形性関節症に移行するリスクが高いです。
関節内遊離体(関節ねずみ)
何らかの原因で、関節を構成する骨や軟骨などの組織片が遊離して関節腔内に存在するものです。
遊離体が嵌頓した場合、急激な疼痛と運動制限が生じることもあります。
原因疾患には、離断性骨軟骨炎(OCD)、滑膜骨軟骨腫症、軟骨骨折、変形性関節症、関節リウマチなどがあり、肘、膝、股足関節に多く発症します。
肘離断性骨軟骨炎
肘外側の上腕骨小頭に生じる上腕骨小頭離断性骨軟骨炎が多くを占めます。
10~14歳の男子に好発し、野球の投球動作が主な発症原因であり、外側型野球肘の病態でもあります。
後ろの肘の違和感、腫脹、可動域制限、ときにロッキングがみられます。
膝離断性骨軟骨炎
大腿骨遠位部の内側顆に好発し、その他、大腿骨外顆、膝蓋骨にも生じます。
10歳代の男子の好発し、膝の疲労感、脱力感、徐々に疼痛が出現します。
ときにロッキングがみられます。

上腕骨小頭離断性骨軟骨炎に対する最小侵襲手術の試み (整形外科最小侵襲手術ジャーナル)
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引用元:目でみるからだのメカニズムP350,351