超音波検査でなにが分かるのか。
病歴と身体所見によって診断がついても、損傷の範囲や程度によって予後や治療法は変わってきます。
超音波検査は、より明細な病態が把握できる診断材料の補助として威力を発揮します。
関節や四肢の痛み、しびれ、関節可動域制限や筋力低下といった機能障害を生じるすべての疾患が超音波検査の対象となります。
骨
上記の画像の白く映っている線は骨表面を映し出しています。
このように、骨が白く見えるのは、骨は超音波をほとんど通さないため、骨表面だけが連続性のある線状高エコー像として描出されます。
骨折の場合は、連続背が途絶して示される部分に疑いがあります。
白く描出される画像は高エコー、逆に黒く描出される画像は低エコーといいます。
関節部分の軟骨は、低エコー像として描出されます。
筋
筋肉は筋肉を覆う膜、筋膜、筋周膜は高エコー像、あとは低エコーで描出され描出されるので、低エコーと高エコーが細かく層になっていつように見えます。
筋損傷している場合は、層の途絶や血腫部分(初期)は低エコー像を示し、損傷部の特定ができます。
腱や靭帯なども、連続性や、健側患側を比較いての肥大などで鑑別していきます。
血管や神経なども同様、損傷していたら炎症反応として画面に描出されます。
超音波検査は症状の根本的な原因の発見の補助の一つとして、とても有効だといえます。
整骨院や整形外科を受診し、超音波検査を受ける際是非参考にして頂けたら嬉しいです。
引用文献:超音波でわかる運動器疾患