肩峰下インピンジメント症候群は、上肢の挙上時に肩峰(烏口肩峰アーチ)が腱板(特に棘上筋腱)や上腕骨の大結節と衝突し、肩の疼痛や引っ掛かり感を生じる状態のことをいいます。
主な原因
- ①腱板断裂
・腱の断端の衝突
・上腕骨の上方化
・肩峰下の骨棘形成
- ②腱板炎
・炎症による腱板の肥厚
- ③石灰性腱炎
・石灰化による腱板の肥厚
病態と施術
上腕を外転する課程で、上腕骨と肩峰の間に腱板の一部や肩峰下滑液包などが挟み込まれ、繰り返して刺激が加わると滑液包に浮腫や出血が起こります。
安静にするとこの変化は正常に戻り症状は軽快しますが、動作の反復によっては症状の再燃を繰り返して慢性化します。
進行すれば、時に腱板の部分断裂となったり、肩峰下に骨の棘ができたりして痛みがなかなかとれなくなることもあります。
慢性化すると治りにくくなるなることもあり、早期の施術が大切です。
引用元:病気がみえるVol11運動器・整形外科P111
清田恵