Nakajima整骨院Official Blog

世界中の治療やトレーニングを研究してます。2013年アスリートの治療に特化したNakajima整骨院を横浜市に開業。🇦🇹元SV Horn physio,柔道整復師,NASM-PES,NSCA-CPT。

肩の疾患④ 腱板断裂(肩腱板断裂‐Rotator cuff tear)

腱板の断裂により、疼痛と断裂した筋の筋力低下を生じる疾患で、上肢の外転(側方挙上)の途中に痛みを生じ、五十肩と異なり、肩関節の可動域制限や拘縮は軽度で、自動運動に制限があっても他動運動は制限されないことが多いです。

 

腱板の変性による断裂が多いが、外傷による断裂もあり、中年以降、右肩に好発します。

 

腱板とは

肩関節を囲む4つの腱(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の腱)からなる構造で、肩関節を取り囲んみ補強している構造で、これら4つの筋は肩甲骨と上腕骨を連結して、主に肩関節の回旋運動に働いています。

 

腱板は肩関節の周囲を袖口(cuff)のように取り囲んでいる様子からローテーターカフ(rotator cuff)ともいいます。

 

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病態

肩の疼痛(運動時痛、安静時痛、夜間痛)、脱力がみられます。

 

腱板は、加齢に伴う退行変性により断裂をきたしやすく、上方の腱板である棘上筋腱の断裂が最も多く、断裂の程度により、完全断裂(全層性断裂)と不完全断裂(部分断裂)があります。

 

腱板断裂では、三角筋の作用により上腕骨の上方化(大きな断裂や断裂が長期化した時に多い)が生じやすいです。

 

上腕骨の上方化や筋の協調が十分でないことから、挙上の途中で肩峰と腱板(の断裂)が衝突し、疼痛が生じます(肩峰下インピンジメント症候群)。

 

通常、腱板は、上腕骨頭の位置を安定的に保持する作用を持ち、筋の協調や、肩峰下滑液包の衝突により、挙上はスムーズに行われ、肩峰と腱板は衝突しません。

検査・施術

有痛弧徴候、インピンジメント徴候、軋轢音、上肢の外旋・内旋の筋力低下、断裂部の蝕知などの所見がみられます。

 

X線検査、MRI検査、超音波検査の画像診断と有痛弧徴候、インピンジメント徴候など腱板を調べる検査として徒手検査法があります。

徒手検査法

棘上筋の検査として①有痛弧徴候、②インピンジメント徴候(ニア・ホーキンステスト)、③棘上筋テスト

 

肩甲下筋の検査として④リフトオフテスト、⑤ベリープレステストなどがあります。

保存療法

急性外傷で始まった時には、症状によって固定や三角巾で1~2週安静にし、その後運動療法をおこなっていきます。

 

断裂部が治癒することはありませんが、70%は保存療法で軽快します。

 

運動療法によって、断裂していない腱の動きを良くしたり、肩甲骨周りの筋肉の緊張をとることで、痛みのでない肩をめざします。

 

完全断裂や広範囲の断裂で修復が困難な場合は手術療法を行うことが多いです。

 

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引用元:病気がみえるVol11運動器・整形外科P110,111,112,113

 

清田恵