血液は、私たちの生命を維持するために欠かせない栄養素や酸素を運ぶ、生存に適した一定の範囲内に保持しようとする性質があり、ホルモンや老廃物の運搬、生体防御や体温調節などの大切な働きにも関与しています。
この生体の恒常性を維持するといった働きをホメオスタシスといいます。
血液は、血漿と血球からなり、細胞成分が血球で、液状の間質を血漿といいます。
血漿
血液全体の約55%を占め、黄色味を帯びた液体で血漿の90%が水分であり、アルブミン、グロブリンなどのたんぱく質(約7~8%)のほか、微量の脂質(約1%)、糖質(約0.1%)、ナトリウムやカリウムなどの電解質(約0.9%)を含んでいます。
アルブミン
血液の浸透圧を保つ(血漿成分が血管から組織中に漏れ出るのを防ぐ)働きがあるほか、ホルモンや医薬品の成分などと複合体を形成し、それらが血液により運ばれるときに代謝や排泄を受けにくくします。
グロブリン
多くは、免疫反応において、体内に入った細菌やウイルスなどの異物を特異的に認識する抗体としての役割を担うので、免疫グロブリンとも呼ばれます。
脂質
血漿中のたんぱく質と結合してリポタンパク質を形成し、血漿中に分散しています。
血液の粘稠性は、おもに血漿の水分量や赤血球の量で決まり、血中脂質量はほとんど影響していません。
脂質異常や動脈硬化症に伴う血行障害は血管の病変であって、血液自体の粘稠性とは直接関係しません。

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引用元:登録販売者試験合格テキスト第6版P40、目でみるからだのメカニズムP14