筋力トレーニング
最大筋力の向上は主に神経系と筋の適応に依存しており、これらの適応は外的負荷に繰り返しさらされることにより向上します。
最大限の筋力向上を獲得するには80%1RMの外的負荷が必要になります。
※Petersonのアスリート集団を対象とした同様のメタ分析では競技レベルのアスリートの場合85%1RMと記載されていますが、プログラムを計画するにあたり休息時間や頻度といった他のトレーニング変数も考慮にいれ、その点は注意が必要です。
パワートレーニング
その目的は、力、パワー、および速度の発揮能力を広範な負荷にまたがって向上させることで、その方法として筋力および、パワートレーニングを平行して行い、後からスピードトレーニングも組み合わせます。
0%1RMはジャンプスクワットにおけるパワーを最適化し、50%1RMはスクワットのパワーを最適化、70%1RMはパワークリーンのパワー出力を最適化します。
※至適負荷に近い負荷でも高いパワー発揮が得られるためそのような負荷でも使用可能であると認識するべきです。
スピードトレーニング
筋力トレーニングとパワートレーニングはスピードトレーニングから最大限の適応を得るための重要な下地になります。
これらの変数を向上させる力の立ち上がり速度(RFD)は重要な検討事項になります。
最も高い動作速度が発揮されるのがジャンプスクワットであり、それは0%1RM負荷において発揮されます。
外的負荷がゼロの状態ではジャンプスクワットのようなバリスティックな動作は実際の競技で発揮される速度に近くなりますが、これに対しスクワットのような高負荷で減速局面を伴う動作ではそのような速度は発揮されません。
パワークリーンもバリスティックに近いリフトとみなされることが多く、発揮されるバーの速度は30~90%1RM負荷の間で大きく変わりませんが、これらの速度も無負荷のジャンプ、スクワットを大きく下回ります。
スプリントトレーニングやプライオメトリックトレーニングも筋機能の向上に効果があり、伸張-短縮サイクル(SSC)運動の伸張局面における筋の予備活動を増大させます。
引用・索引Markovic G, Jukic I, Milanovic D, andMetikos D. Effects of sprint and plyometric training on muscle function and athletic performance. J Strength Cond Res 21: 543–549, 2007.
Speed + RFD : My Jump Training Workout #4

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