等張性筋力トレーニング(isotonic exercise)
水の入ったバケツを床から台の上に持ち上げようとする時、上腕二頭筋は等張性筋収縮を行ないます。
等張性筋収縮とは関節運動を伴いますが、負荷は一定のものであることが条件になります。
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リハビリテーションで用いられる等張性筋収縮
運動療法で最も多く多用される等張性筋収縮は、座位での膝関節伸展運動(大腿四頭筋強化)になります。
この肢位での、1RM(repetition maximum、運動を反復できる最大負荷)は膝関節完全伸展位で決まります。
ところが、膝関節屈曲45°や60°、75°という位置では、まだまだ筋力に余力があるということになります。
したがって、膝関節伸展運動での負荷はより伸展位になればなるほどover loadとして十分な量かもしれませんが、よりトルクの発揮しやすい屈曲位では相対的に低く、楽な負荷量になります。
上記の条件があることで、ウェイトトレーニングマシンでは楕円形や巻貝のようなカムを利用し、各関節角度で至適なover loadを得られるようになっています。
中1/3の原理
膝関節伸展のように関節運動の中間域でトルクが発生しやすいことを、「中1/3の原理」と呼称しています。
MMTや徒手的な筋力トレーニングで運動のスタート時と終了時の運動範囲では抵抗力を小さくして関節に運動速度を与え、中央域の角度範囲では強い抵抗を加えて、同じく関節の運動速度を調節していきます。
※等尺性筋収縮ではトレーニングした関節角度だけで効果がありますが、これを補償するために考案された「疑似等尺性運動」があります。
これは、関節運動をゼロにするのではなく極めて遅い速度、例えば3~10°/秒の速度で行い、そうすると筋収縮時間は長くしたまま関節可動域のあらゆる角度を通過していくという利点が得られます(疑似等尺性運動は等張性筋収取に他なりません)。
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引用・索引 運動療法ガイド
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