EMSトレーニングの生理学的側面
Electromyostimulation(EMS)とは
電気的筋刺激、言い換えると神経筋への電気刺激は、刺激に伴う不快感を最小限に留めるように設計されたプロトコルによって、人工的に筋を活動させるものになります。
EMSはリハビリテーション環境において、随意的な筋活動を補う、または代替するために長く利用されてきました。
例えば、筋活動の再教育や、筋収縮の促進、筋力向上、および長期的不動における筋量と筋力維持などになります。
さらに、最近では競技系アスリートに対しても筋力向上などにも利用されています。
EMSエクササイズは、筋の運動点付近に置かれた表面電極と、予めプログラムされた刺激ユニットを通じて間欠的に電気刺激を送るものになります。
EMSの生理学的側面
運動単位の増員
随意運動中、運動単位はそのサイズと動員閾値に基づいて活性化されます。
すなわち、サイズが小さく閾値の低い運動単位が、サイズが大きく閾値の高い運動単位よりも先に動員されます。
一方、骨格筋がEMSによって人為的に活性化される場合は、運動単位の関与を基本とする随意収縮とは異なります。
直径の大きい軸索は電気刺激により興奮しやすいために、EMS中は活性化の順序が随意収縮とは異なるとされているからです。
EMSは比較的低いレベルで大きい運動単位を活性化するために利用することができます。
運動単位動員における随意収縮とEMS収縮との比較
随意収縮 | EMS収縮 |
---|---|
選択的(小→大) | 非選択的/無作為(大小ともに) |
非同期的 | 同期的 |
かなり分散的 | 空間的に固定 |
交代可能 | 表面に留まる(電極近く) |
完全(最大レベルで) | 不完全(最大レベルにおいても) |
随意収縮とEMS収縮
この独特の運動単位動員パターンがもたらす主な結果は、EMSによる筋収縮は代謝コストが大きいということになります。
つまり、同じ強度における随意収縮と比較すると、より大きな筋疲労をより早くもたらします。
Vanderthommen&Duchateauによると、電気的に誘発された収縮と随意収縮との間にみられるこのような運動単位動員の違い、ひいては代謝要求における違いは、競技トレーニングにおいてこの2つの活性化様式を組み合わせるべきであるという主張の裏付けとなります。
引用・索引Abbenhardt,C,Effects of individual and combined dietary weight loss and exercise interveons In postmenopausal women on adiponestion and leptin levels Journal of Internal Medicine163-175.2013
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