腰痛を伴うスポーツ選手は非常に多く、腰痛を有するスポーツ選手を対象とした調査では、腰椎分離症は16.0%認められています。
※腰椎伸展時痛を有する10~18歳の若年者で、ほぼ毎日スポーツ活動をしている症例を対象に調査した結果、腰椎分離症の発生頻度は50.6%と報告されています。
腰椎分離症とそれに続発するすべり症、腰椎終板障害は発育期特有の病態であり、発育期のスポーツ選手によくみられる椎体終板の変形は、この成長軟骨部への過度の力学的ストレスの結果生じるとの報告があります。
※腰椎分離症は関節突起間部およびその周辺への繰り返し負荷による疲労骨折が原因と考えられます。
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腰痛と習慣化
「身体が硬い」といわれる選手は股関節の可動域制限、脊柱・胸郭の柔軟性低下を呈することが多く、腰痛であっても、必ずしも腰部に問題が限局するのではなく、隣接関節の運動機能破綻による二次的な障害であることが多いです。
※特徴的な例として、男性では股関節外旋が、女性では股関節内旋が優位になりやすく、反対に男性では股関節内旋の、女性では股関節外旋の可動域制限を有していることが多いです(片側j方向への横座りを頻繁に行う者では左右股関節の回旋可動域差が著明となりさらに、骨盤、脊柱の非対称性にもつながるケースがあります)。
日常のなにげないしぐさが生活の繰り返し行われることで、不適切な運動パターンとして習慣化され、癖となり、身体的特徴となると考えられます。
※この時に神経コントロールシステムまで習慣化されるケースもあります。
スポーツ競技においても特有の運動様式から身体的特徴が現れます。
※野球での右投げ右打ちの選手であれば、体幹の左回旋が多く要求され、左右の体幹回旋において柔軟性・筋活動の左右差を認めることがあります。
※トラック競技などでは左方向ばかりの練習を行っていると、体幹の左回旋、右股関節外旋、左股関節内旋が優位になり、右前鋸筋から右外腹斜筋が硬くなり胸郭の回旋可動域にも影響を及ぼすことがあり、カップリングモーションとして腰椎下部の側屈も生じ、繰り返し行われる反復動作にて動きの偏りが生じ、そのために純粋な側屈を行っているようでも回旋を伴っており、運動軸は偏位していることが多いです。
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引用・索引 スポーツ障害の理学療法
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