内反捻挫後、早期からの適切な理学療法によって機能低下は最小限に抑えられ、程度の差はあれ、損傷靭帯の修復も行われます。
※不適切な管理が施行されたり、損傷靭帯の修復過程で過度なストレスが加わったり、また複数貝回受傷が繰り返されたりするなどによって、足関節不安定性が残存してしまうことが多いです。
内反捻挫後の足関節不安定性は、内反および前方方向に出現し、内反捻挫を繰り返す原因になり、また、骨、軟骨、軟部組織など、さまざまな組織を破壊し、二次的障害の発生にもつながります。
※不安定性が残存した症例では「足関節捻挫を繰り返してしまう」「体重が外側に偏りやすく、足首が不安定な感じがする」「疲れやすく、長く歩くと足関節周囲にだるさがある」などの訴えを伴うことがあり、しかし、以下の問題を取り除くことで保存療法でも症状が改善する例も多いです。
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可動域制限
内反捻挫後に足関節不安定性が残存する例では、背屈制限を生じることが多く、背屈制限は足関節を底屈位にするトゥークリアランスを悪くします。
※身体重心を後方に偏位させるなどの理由から足関節不安定性を助長することからも内反捻挫後の足関節不安定性の防止には背屈制限を起こさせないことが基本となります。
筋力低下
内反捻挫後は腓骨筋などの筋力低下を生じやすく、また、底屈位・内反位で受傷することからも、内反捻挫後の足関節不安定性の防止には背屈および外反筋の筋力強化は非常に有効です。
動作の要素
足関節不安定性を有した症例の全てが不安定感を訴える多くの症例は、身体重心が支持脚外側に偏位している場合、この時期の足関節背屈を促すと、足関節は安定します。
※具体的には後足部外反誘導に加え、横アーチ中足部を高めに処方し、これにより、推進期での体重移動を遅らせ、足関節底屈を抑制することができます。
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引用・索引 スポーツ障害の理学療法
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