トレーニングの内容をプログラムするとき必ず考慮しなければならない条件が大きく分けて3つあります。
1つ目が「運動強度」これは、筋力トレーニングであれば重量負荷の大きさ、ランニングであれば走る速度といった運動の強さを規定する条件です。
2つめは「運動の持続時間」、その運動をどれだけ継続するのかを規定します。
3つ目は「頻度」、その運動を連続して何回行うのか、何セット行うのか、さらに週に何回行うのかといった条件です。
※①強度条件、②時間条件、③頻度条件の3つを備えていれば、対象が誰であっても、目的が何であってもトレーニングの内容を組み立てる事ができます。
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最も重要な「強度条件」
3つの条件のうちで、最もトレーニング効果に影響を及ぼすのは①強度条件であることが、様々な研究により明らかになっています。
強度の高い運動をすればするほどトレーニング効果が上がります。
※当たり前のように聞こえますが、トレーニング計画を立てる時に以外にも盲点になり、②の時間、③の頻度にばかり気を取られ、肝心の強度条件を疎かにしがちになるからです。
1日何時間トレーニングを行うか、あるいは週に何回行うかは、強度条件をトレーニングの目的に合わせてしっかりと決めた上で、その強度に応じて、考慮すべきです。
最適な運動強度
自分にとって適切な運動強度を知ることは非常に難しく、誰もが、頭を悩ますところですが、指導者にとっては腕の見せ所で、ひとつの目安として「次回のトレーニングまでに超回復が期待できる上限の強度」がその時点でその人にとって最も最適な強度ということになります。
※超回復とはトレーニングによって、一時的に壊された筋細胞が修復し、次回のトレーニング時には前のレベルよりも強くなっている(強い負荷に耐えられる)現象をいいます。
強度が低すぎると、この超回復が起こらないので、トレーニング効果は期待できず、逆に強度が高すぎるとオーバートレーニング状態となり、やはり効果がなくなってしまいます。
適切な強度というのは非常に幅が狭く、成功と失敗は紙一重なのですが、これを見つけだすことがトレーニングの成否を分けると言っても過言ではないです。
一流選手は最適な運動強度を見つけ出す能力に長ける
一流選手はこの最適強度を見つけ出す能力に長け、いつもギリギリの線で追い込むことが出来ています。
そうした能力を評して「感性が鋭い」と表現することもありますが、運動強度を設定してそれが、今の自分にとって果たして適切であるかどうかを常にチェックできる感性を日頃のトレーニングによって磨いていくことができれば、トレーニングの質が一段と高まります。
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引用・索引 勝ちに行くスポーツ生理学
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