覚醒状態では身体が生命維持の為に最低限必要なエネルギー需要量を基礎代謝量といいます。
適度な温度環境で少なくとも12時間以上の絶食と8時間以上の睡眠直後にベッドに仰臥した状態で計測します。
基礎代謝量は除脂肪量に比例し、筋肉量が多い人は基礎代謝量が高くなります。
※男性に比べて脂肪の多い女性は同じ体重であれば基礎代謝量は低くなります。
また、基礎代謝量は体表面積に比例し、体表面積が広ければ広いほど皮膚から体熱が奪われるので、体温を一定に保つためにそれに比例して熱産生が行われ、基礎代謝が増えます。
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安静代謝量
厳密に基礎代謝量を測定するためには前日からベッド安静しなければなりませんが、実際は非常に困難なために、基礎代謝量の測定に準じ、早朝空腹時に座位安静状態で計測された代謝量を安静代謝量と定義しています。
食事誘発性熱産生
摂取した食事の消化、吸収、輸送、代謝、貯蔵に使われるエネルギー代謝量をいいます。
※1日の総エネルギー消費量のおよそ10%程度に相当します。
Mets
運動時の代謝量を安静代謝量で除した値になり、運動強度の指標として広く使われています。
Metsは強度の運動を持続した時間をかけた値を表し、Mets・時は運動量を表します。
※Mets・時1Mets・時はおよそ1Kcal/kgになります。
4Metsのウォーキングを1時間継続した場合、これは4Mets・時であるために4Kcal・時になり、8Metsのジョギングを30分行った場合も4Mets・時になります。
身体活動に伴うエネルギー消費量はいずれも、
4Mets・時エネルギー消費量=4Mets・時×1Kcal/kg×体重(kg)
このエネルギー消費量は安静時のエネルギー消費量も含まれるので身体活動に伴う正味のエネルギー消費量は若干異なってきます。
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引用・索引 スポーツ・運動生理学概説