タンパク質を構成するアミノ酸は窒素を含みます。
この為、タンパク質の摂取必要量は窒素の摂取量と排出量の収支である「窒素出納量」によって評価するのが一般的になります。
窒素の摂取量は飲食物を、排出量は尿、糞便などを分析することで求めます。
運動をするとタンパク質の必要量が増加するという考え方が一般的なりますが、タンパク質摂取量が多ければ、多いほど筋肉タンパク質合成が亢進するわけではなく、逆に多すぎれば、酸化が増加されます。
この為、体タンパク質合成を効果的に高められるタンパク質摂取の上限は2g/kg体重/日程度とされています。
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摂取エネルギーの重要性
タンパク質は、飢餓や糖質が不足した場合にエネルギー源となります。
エネルギー摂取量が不足した場合、タンパク質合成に利用できるものが減少することを意味します
摂取タイミングと糖質の効果
タンパク質は運動に近いタイミングで摂取することが筋肉タンパク質合成を促進するために効果的とされています。
運動後は、
- ①筋肉への血流量が増大しているために筋肉タンパク質の材料となるアミノ酸の供給量が増えること、
- ②筋肉タンパク質の合成を促進するとともに分解を抑制するインスリンに対する筋肉の感受性が高まっていること、
- ③運動によって成長ホルモンの分泌が刺激されること、などがその理由と考えられています。
また、タンパク質は糖質とともに摂取すると、体タンパク質合成に利用されやすいと考えられており、摂取した糖質によってインスリン分泌が刺激され、これを摂取したタンパク質の体タンパク質への合成を促進するとともに、体タンパク質の分解を減少させるためです。
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引用・索引 スポーツ・運動生理学概説