[caption id="attachment_15948" align="alignnone" width="654"] Friends laughing together while eating in school cafeteria[/caption]
運動のエネルギー源として消費される炭水化物と脂肪の量と割合は、運動の強度と時間の影響を受けます。
エネルギーは運動の強度が高いほど炭水化物から供給される割合が大きくなり、相対的に脂肪から供給される割合が小さくなります。
逆に強度の低い運動では脂肪からの供給割合が大きく、炭水化物からの供給割合は小さくなります。
一般に強度の低い運動の時間は長く、強度の高い運動の時間は短くなり、このため、強度の高い運動のほうが強度の低い運動よりも、炭水化物を酸化して得られるエネルギーの割合が大きくなります。
運動開始後の短時間は炭水化物からの割合が増加しますが、その後、運動の時間が長くなるにつれてエネルギーが脂肪から供給されるようになり、炭水化物からの供給割合が減少します。
運動時間が長くなると運動前よりも炭水化物の消費量が少なくなるように見えますが、運動時は安静時に比べて酸素消費量が増大します。
酸素摂取量はエネルギー消費量の指標であり、運動時は安静時よりもエネルギー消費量が増大していることが示されています。
運動時間が長くなると消費されるエネルギーのうち、炭水化物から供給される割合は減少しますが、安静時よりも炭水化物の消費量は増大しています。
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脂肪酸の酸化に炭水化物が必要
グルコースはピルビン酸からオキザロ酢酸とアセチルCoAに代謝されるので、グルコースのみでクエン酸が生成されます。
これに対して、脂肪酸からはアセチルCoAは得られますが、クエン酸を合成するためにはグルコース由来のオキザロ酢酸必要になるために、脂肪がエネルギー生産されるためにはグルコースが必須になります。
これが、体内のグルコースが枯渇(血糖値の低下やグリコーゲンの減少)すると、体脂肪が枯渇していなくてもエネルギーが生産できない理由になります。
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引用・索引 スポーツ・運動生理学概説