[caption id="attachment_15982" align="alignnone" width="610"] Gothenburg, SWEDEN: Greece's Fani Halkia looks dejected after winning silver in the Women's 400m Hurdles final at the 19th European Athletics Championships in Gothenburg, Sweden, 09 August 2006. Russia's Yevgeniya Isakova won ahead of Greece's Fani Halkia and Ukraine's Tetyana Tereshchuk-Antipova. AFP PHOTO / ADRIAN DENNIS (Photo credit should read ADRIAN DENNIS/AFP/Getty Images)[/caption]
テストステロン
テストステロンはステロイドホルモン(コレステロールから産生)の一つになります。
主な産生部位は睾丸のライディッヒ細胞になり、視床下部の性腺刺激ホルモン(GnRH)、下垂体前葉から性腺刺激ホルモンである黄体ホルモン(LH)によって分泌が促されます。
テストステロンは副腎などからも分泌されますが、血中テストステロンのほとんどがこのライディッヒ細胞から分泌されます。
血中テストステロン濃度が高まるとGnRHやLHの分泌が抑制されることでテストステロンの分泌が制御されています。
血中テストステロンの大部分は性ホルモンと特異的に結合するグロブリン(SHBG)と結合しており、遊離テストロンは全体の3%に過ぎませんが、この遊離テストステロンが生理活性をもたらすために非常に重要になります。
テストステロン
テストステロンには強いタンパク質同化作用があり、筋力トレーニングによりテストステロン濃度は上昇し、骨格筋肥大や筋力の増大に重要な役割を果たすとされています。
テストステロンが生理活性をもたらすために必要なアンドロゲン受容体(AR)発現もまた運動により増加します。
ラットによるAR発現量は筋線維タイプによって異なり、長指伸筋では有意に増加させますが、ヒラメ筋では減少し、人においてもレジスタンストレーニングによりARが増加することが報告されています。
テストステロンと持久系能力
テストステロンはエリスロポエチンや骨格筋の乳酸トランスポーターを刺激します。
したがって、筋肥大だけではなく、持久力パフォーマンスの向上にもテストステロンの関与が想定され、実際、中強度の持久力トレーニングにより血中テストステロン濃度は増加します。
しかし、高強度トレーニングでは血中テストステロンが慢性的に低下し、生殖機能低下を引き起こすことが報告されています。
筋肥大とエクササイズの選択(多関節運動は単関節運動に比べ、テストステロンとGH濃度を高める)
引用・索引 スポーツ・運動生理学概説