重いウエイトを使ってハードなトレーニングを続けると、いつのまにか限界を超えてしまい、筋肉や腱を傷める危険性がないとはいえません。
ウエイト・トレーニングのけがで多いのは腱炎、腱または腱周囲の結合組織の微細な損傷、筋や腱の断裂、亜脱臼や脱臼などです。
けがの種類にかかわらず、リハビリの初期段階を終えればトレーニングを再開できるわけですが、復帰段階のトレーニングは「どの程度のレベルから始め、どのように進めていけばよいのか」がポイントです。
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早期復帰のためのプログラム
傷めた箇所のボディパートの主要エクササイズについて、以下の方法をとって徐々にトレーニングのレベルを上げていきます。
●ステップ1
動作のなかで痛みを感じる姿勢を見つける。
●ステップ2
けがをする前の1RM(1レップだけ上げられる最大重量)の20%未満のウエイトを使い、痛みを感じない範囲に限定して、ゆっくりと30〜40レップ行う(筋肉を徐々にトレーニングに慣らしていく)。
●ステップ3
ステップ2と同じウエイトで、動作範囲全体を使ってゆっくりと、30〜40レップ行う。最初のワークアウトでは1セット、次のワークアウトでは2セット、その次のワークアウトでは3セット行う。
●ステップ4
ウエイトを動かすスピードを速める。最初のワークアウトでは、動作範囲全体で30〜40レップ行う。次のワークアウトは50〜60レップとし、それ以降は60レップで続け、ワークアウトごとに速度を上げていく。
●ステップ5
ステップ4よりもウエイトを10%増やし、動きを遅くする。1〜2セット行う。
●ステップ6
軽いウエイトに戻し、速いスピードで1〜2セット行う。 このワークアウトを週2〜3回行う。
徐々にウエイトを増やしていき、けがをする前の1RM(1レップだけ上げられる最大重量)の80%でできるようになったら通常のルーティンに戻るが、その後もここで紹介した方法(軽めのウエイトを使い、速い速度で行う)を月に1〜2回行うようにしましょう。
糖尿病を有するアスリートに対する栄養指針(有酸素性トレーニングに先立ちレジスタンストレーニングを実施することで、運動による血糖低下を抑制、運動誘発性の低血糖症状はほとんど引き起こされない)
健康の生理学的指標にサーキットトレーニングがもたらす効果(週3日50~60%1RM強度で10週間行う事でHDL値上昇、グルコース処理能力も改善する)
デービッド・T・ライアン David T. Ryan,DC [『マッスル・アンド・フィットネス日本版』2005年1月号にて掲載]