試合後になるべく早く糖質を摂る
減ったグリコーゲン量を元に戻すには時間がかかり、これをいかに早く回復させるかが、連戦の続く時期、ハードな合宿時期には非常に重要になります。
運動が終了後すみやかにサプリメント等で糖質を補給することが大切になります。
※ただし、大きく減った筋グリコーゲンを1日で元に戻すには不可能になります。
筋グリコーゲン再合成を助けるもの
実験的には、グルコースだけを与えるよりも、代謝に関係した他のもの、また肝臓で糖に合成できるものを一緒に与えれば、よりグリコーゲン合成が早いということがよく報告されています。
クエン酸なども一緒に摂るとよい
食事のときにはクエン酸などを一緒に摂ると、グリコーゲン合成が高まります。
糖質の代謝過程に入ってくる物質を多く食べると(クエン酸も糖が完全に酸化される途中でできる物質)、糖は使うよりも保存されるほうに回されるとされています。
糖質の代謝過程に入ってくるものを摂取することが大切
糖の代謝過程に入ってくるものを食べれば、同じようにグルコースをグリコーゲン合成により向かわせることになります。
つまり、アミノ酸(TCA回路に入ります)、果糖(グルコースの代謝過程に入ります)、乳酸(すぐにTCA回路に入ります)、といったものでも、同じ効果が得られます。
果糖は多く、アミノ酸や乳酸などにしても、食事をすれば必ず食べているものになります。
競技選手は筋グリコーゲン再合成促進を考える必要がある
いずれにしても、上記のものと合わせて摂ることによる筋グリコーゲン合成を高める絶大のものではありません。
さらに、大きく減った筋グリコーゲンを1回の食事で元に戻すことは無理になります。
筋グリコーゲンを早く補充できれば、それが次のトレーニングや試合の時によく動けることになり、結果的に疲労回復が早くなるということになります。
引用・索引エネルギー代謝を活かしたスポーツトレーニング (KSスポーツ医科学書) (日本語) 単行本(ソフトカバー) – 2004/3/12 八田 秀雄 (著)97-98
Energy Intake and Exercise as Determinants of Brain Health and Vulnerability to... - Prof. Mattson

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