アジリティパフォーマンス
青少年とアジリティパフォーマンス
アジリティはスポーツパフォーマンスに欠かせない要素として認識されています。
特にサッカー、バスケットボール等において重要性が指摘されていますが、いずれも間欠的かつ多方向への移動を伴う性質をもった競技であり、様々な刺激に反応して素早い方向転換を行うことが必要とされます。
またアジリティは、様々な競技パフォーマンスを左右する体力要素である重要な要素でもかかわらず、若年アスリートにおけるアジリティの長期育成モデルは知られておらず小児分野において最も研究が遅れている体力要素であることが指摘されています。
アジリティの定義と青少年における評価方法
アジリティとは、「ある刺激に対して、方向やスピードの変化を伴う素早い全身運動を行う能力」と定義することができます。
Sheppard&Youngらの研究
Sheppard&Youngはこの定義を拡大して、アジリティパフォーマンスの重要な下位構成要素として、方向転換速度(CODS)と認知的意志決定過程に注目しました。
CODSに関しては、テクニック、直線走の速度、下肢の筋パワー、そして形態が変数として大きな影響力をもち、認知的意志決定過程に関しては、視覚的走査、状況に関する知識、パターン認識、そして予測が重要になります。
アジリティの小児におけるテストプロトコル
アジリティのこのような定義を知り、これを正しく理解することは重要になります。
これは、既存の小児研究の大多数は、アジリティの測定に、刺激に対する反応を求めず、決められた動作(クローズドアジリティ)を用いるテストプロトコルを利用しているからになります。
例えば、8の字テスト、カドラントジャンプテスト、Harreのサーキット、5×10mスプリントテスト、10×5mテスト、ラインドリル&Tテスト、505アジリティテストはすべてこれに該当します。
したがって、過去の小児研究の大多数はクローズドアジリティにおけるCODSを検証したものであり、刺激に反応して、予定されていないオープンな方向転換を行う反応的アジリティを調査したものではありません。
引用・索引 Krieger JW.Single versus multiple sets of resistance exercise:A meta-Regression.J Strength Cond Res23:1890-1901.2009
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