乳酸蓄積
乳酸蓄積とサーキットトレーニング
有酸素性エクササイズは、反復的で循環的な運動とみなすことができますが、そのような運動を高強度(>75%VO2max)で行うと、血液と筋肉に乳酸が蓄積する場合があります。
この乳酸の蓄積量が除去量を上回るポイントが乳酸性作業閾値であり、これは最終的に筋活動の一時停止を引き起こす可能性があります。
閾値への到達点を変えることができなければ、運動中の筋疲労に至るまでの時間を遅らせ、パフォーマンスに変化をもたらすことが可能となります。
乳酸性作業閾値とレジスタンスサーキットトレーニング
乳酸性作業閾値は身体パフォーマンスの指標となりえます。
乳酸性作業閾値に至るまでの時間にレジスタンスサーキットトレーニング(RCT)中に乳酸値が急激に上昇し、伝統的な筋力トレーニングと同等の濃度に達する可能性は、血中乳酸濃度が15mmolを上回るようなサーキットトレーニングプロトコルを用いた研究において示されています。
休息時間の短いRCTは、乳酸性作業閾値にも、伝統的な筋力トレーニングと同等の効果をもたらす可能性があります。
ただし、効果を確認するためには、乳酸性作業閾値の変化の程度や有意性について、トレーニング状況が様々に異なる全集団において定量化を行う必要があります。
乳酸と休息時間の関係
さらに乳酸性作業閾値は、高強度レジスタンストレーニングと短い休息時間を組み合わせたRCTによっても、改善される可能性があり、これは、RCTがミトコンドリア密度を上昇させることにより、乳酸除去能力の改善が期待されるためになります。
引用・索引Bangsbo J,Gollnick PD,Graham TE,Juel C,Kiens B,Mizuno M,Saltin B,Anaerobicenergy Production and O2Deficit Debtlelationship during exhaustive exercise in human J Physiologic422:539-559 1990

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