Nakajima整骨院Official Blog

世界中の治療やトレーニングを研究。2013年アスリートの治療に特化したNakajima整骨院を横浜市に開業。🇦🇹2017~SV Horn (Austria) Physio/柔道整復師/NASM-PES/NSCA-CPT/初級がい者スポーツ指導員/WFA Periodization Specialist。

βヒドロキシβメチルブチレートと無酸素性運動(ロイシンの代謝産物であるHMBは骨格筋の損傷修復のスピードを速め、レジスタンストレーニング後の筋力やパワーおよび筋肥大を増大させる)

β無酸素性運動

ロイシンとHMB

すでに論じていられるように、ロイシン(BCAA:分岐鎖アミノ酸)には抗異化作用があり、骨格筋の損傷に対する防護効果をもつことが知られています。

 

この抗異化作用には、ロイシンの代謝産物であるHMBが大きく寄与していると仮定されており、HMBが骨格筋の損傷修復のスピードを速めること、また、長期間のレジスタンストレーニング後の筋力やパワーおよび筋肥大を増大させることが研究により証明されています。

 

そのメカニズムのひとつは、筋を損傷させる新たな高強度エクササイズを行なった後に、筋線維膜を形成、修復、安定させるためのコレステロールの合成に対し、HMBが容易に利用可能な基質を提供することであると思われています。

 

しかし、最近のエビデンスは、HMBがタンパク質の合成を促進すること、またユビキチン-プロテオーム経路を抑制することも示しています。

 

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HMBの効果

大多数の研究は、HMBが非鍛錬者の骨格筋の回復と筋力に好ましい効果を与えると結論づけていますが、トレーニング経験者を対象とした研究ではそれほど決定的な結論は得られていないため、非鍛錬集団に対するHMBの効果については多くの議論が行われています。

 

Wilsonらは、このような矛盾した結果が存在する理由をいくつか考察しました。

 

第一に、HMBを利用するアスリートは一般的に、期分けされた高強度トレーニングを行なっていないことが挙げられ、概念的には、筋損傷を誘発し、タンパク質の分解を促進するためには、アスリートに新たな刺激を与える必要があり、鍛錬されたアスリートはプログラムを変えないように指示されているために、HMBから利益を得ることができないと示唆しています。

 

これらの研究から、HMBが効果を及ぼすためには、筋を損傷もしくは消耗させる刺激が必要であるとの推測がされています。

 

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Nissenらの研究

Nissenらが行なった7週間の高強度トレーニングを用いた研究で、135kg以上のベンチプレスと体重の1.5倍以上のスクワットを行うことのできる被験者を対象とし、サプリメントを摂取しない被験者と比べ、HMBを補給した被験者は、ベンチプレスで平均4.5kg、スクワットで平均3.2kgの大きな向上を達成しました。

 

以上をまとめると、HMBは、十分なトレーニング刺激を提供した場合には、十分な役割をもたらすと考えられています。

 

最新の研究によると、HMBの理想的な投与量は1日3~6g(38~76mg/kg日)であり、その半量を運動前に摂取することになります。

 

運動後の補給と比べると、運動前の補給、筋痛をより一層軽減し、LDH(乳酸脱水素酵素)などの筋損傷マーカーの増加を抑制する傾向が認められます。

 

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引用・索引Strength & Conditioning Journal Volumes32 Number2 pages14-20