パワー発揮とスピード
スピードとは
スポーツにおいてスピードとは、「定められた距離を最短時間で移動する能力」と定義されています。
ランニングスピードは多くの競技に共通する基本的なスキルであり、スピードには、発揮パワーに関連する複数の構成要素が含まれており、それは加速に要する時間、最大力発揮能力、ストライド長とストライド頻度、そして総合的なランニングメカニクスになります。
加速期と最大スピード期
スピードとは、「ある距離の移動に要する最短時間」のことであり、基本的には、向きをもたない速度と同じものになります。
人体に関しては、ある距離全体にわたって一定のスピードが発揮されることはなく、身体が動作に入った後は複数の局面に分割(加速期と最大スピード期)されます。
加速とは、最大スピードに達するまでのスピードにおける変化の割合になり、最大スピード期とは、残りの距離においてトップスピードが維持される距離になります。
上記は、走行距離が短い場合、これは問題ありませんが、距離が長ければ、通常は60m以上で減速が発生します。
各局面の実際の距離は総走行距離とアスリートの能力やトレーニングレベルに応じて異なり、例えば、40mスプリントの加速距離は約10mであり、100mスプリントの加速距離は約30~40mになります。
しかし、100mスプリントで非熟練ランナーは20~30mしか加速できないのに対して、トップクラスのランナーは40~50m加速しします。
これが最大スピードの上昇と減速の低下を生んでいると考えられています。
ランニング動作とパワー発揮
持久系競技も含めてすべての競技は、特定の動作や特定の状況におけるパフォーマンスを、あるタイプのスピードに依存しており、スポーツでスピードが重視される最も一般的な動作は「ランニング」になります。
下半身による力/パワー発揮がストライド長とストライド頻度に転移され、それによってトップスピードが達成されます。
ストライドを構成するこの2つの要素は個人の体肢長によって左右されますが、トレーニングを通じて各人に最適なものとすることが可能になります。
速いランナーは概してストライド頻度とストライド長が大きく、したがって、ランニングスピードの向上を目指すトレーニングの多くは、この2つの構成要素の片方、または両方の改善を組み込んでいます。
しかし、ストライド長やストライド頻度の単純な増大は、ランニングスピードの向上にとって最も効率のよい方法ではない可能性があり、これは、ストライド長が過剰になってランニングスピードが向上しない可能性や、ストライド頻度は増加したものの、その結果ストライド長が短縮して動作速度が向上しないという可能性もあります。
したがって、スピードを最大化させる最善のアプローチは、個人の体肢長と力/パワー発揮能力に基いて、至適ストライド長とストライド頻度を見極めることになり、力発揮能力は最大筋力と関連しているために、筋力も最大スピード向上を目指す際に考慮する必要がある主要な因子のひとつになります。
引用・索引The Effects of Treadmill Sprint Training and Resistance Training on Maximal Running Velocity and Power Ryan E. Ross, Nicholas A. Ratamess, Jay R. Hoffman, Avery D. Faigenbaum,; Jie Kang, Aristomen Chilakos

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